ボールがネットにくっついてる! これって無罰で動かせる? それともそのまま打つ?

ゴルフのルール&マナー

2025/08/20 ゴルフサプリ編集部 真鍋雅彦



曲げてしまったボールが防護フェンスに救われたという経験は誰にでもあるはず。「OBじゃなくて良かった」と喜んだものの、そのフェンスがスイングの邪魔になって、グリーン方向には打ち出せない。こういう場合は、救済を受けられるのだろうか? それともそのまま打つしかない?

ボールが大きく曲がり、「OBかも」と思っていたら、OB杭の手前にある防護フェンスの手前にボールがちょこん。ラウンドではよくあることではないでしょうか。とりあえずOBではないものの、フェンスが邪魔になってグリーン方向にボールが打てないというのも、よくある話です。

プライベートのゴルフなどでは、「打てるところまで出していいよ」なんてことをいう人がいますが、もちろんこれはルール的にはNG。仲間うちの“ゆる~い”ラウンド以外は通用しません。では、どうすればいいのか。

防護フェンスやネットがOB杭の内側にある場合は、カート道やスプリンクラー、排水溝などと同様に「動かせない障害物」になります。だから、スタンスが取れなかったり、スイングの邪魔になる場合は無罰で救済を受けられます。

その手順は次の通りです。

(1)金網にクラブが当たることなくスイングができ、なおかつピンに近づくことなく、元のボールの位置から一番近い地点(これをニヤレストポイントといいます)を決め、そこに目印となるもの(ティーやグリーンフォーク)を立てます。

(2)ニヤレストポイントを基点にして、パター以外のクラブで、最も長いクラブ(必ずしも長いクラブでなくてもいい)1本分の長さの地点に目印を立て、2つの目印の間でホールに近づかない場所にドロップします。

(3)ドロップしたボールが救済エリア内に止まれば救済完了。もし、ボールが救済エリアの外に転がってしまった場合は、もう一度ドロップし、2回目も外に出てしまった場合は、2回目にドロップしたときに地面に触れたところにボールをプレースします。

ポイントは、グリーンを狙ってスイングしたとき、絶対にネットに触れない箇所を定めてニヤレストポイントを決めること。

それと、自分が曲げた方向に金網や防護ネットがあることを知っている場合は、念のためドライバーを持っていくことも忘れないようにしましょう。