飛距離が同じくらいの7Wと19度UT、どっちを使う? チョイスの決め手はグリーンを狙えるかどうかです

吉本巧のゴルフギア教室 第90回

2025/10/25 ゴルフサプリ編集部



「7W(7番ウッド)」と「19度UT(ユーティリティ)」、どちらを入れるかで悩んでいるアマチュアゴルファーは多いはずです。一見、ロフト差はわずかでも、実際の飛距離・高さ・ミス許容度には大きな違いがあります。今回はプロコーチ・吉本巧が、ロフト21度の7Wと19度UTを比較・解説します。

7番ウッド(以下7W)とユーティリティ(以下UT)のはざまで、どちらを入れたらいいか迷っている人が多いと聞きました。そこで今回は、ロフト21度の7Wと同19度のUTを比較し、どちらが飛ぶのか? どちらを入れたらいいのか? を探ります。メーカーによって当該ロフトがない場合は、その前後のロフトで考えてください。また、UTはカーボンシャフトの前提で話を進めます。

まず7Wですが、フェアウェイウッド(以下FW)の中では短い番手のイメージ。今は9番もありますが、あまり一般的ではないし、3番ウッドを入れている人は3、5、7Wという流れになることが多いと思います。特徴としてはシャフトが最も短く、ロフトが最も寝ています。シャフトが短いとボールに当てやすくなりますから芯を喰いやすい。また、ロフトが多いと打球が上がりやすい。打ち出しが高く、スピン量も多めなのでグリーンに止まりやすい球が打てます。

使える状況を見ても、フェアウェイはもちろん、ティショットもイケます。浅いラフや緩い傾斜からのショットも打てますが、これらはある程度パワーがあったり、スイングが安定していないとショットにバラつきが出るので、誰でも打てるというわけにはいかないと思います。とはいえ地面にあるボールを打つことにおいてはピカイチでアマチュアの方にとっても使い勝手がいい。総じて楽で打ちやすいので、私は「安心、確実なクラブ」と呼んでいます。

次にロフト19度のUTですが、ロフトが10度台になるとUTはいきなり難しくなります。例えば16、19、22、25度と3度ピッチで比べると19度と22度との間が境目になりますが、この境目は大きくて、同じ3度違いでも22度と25度の間とは比べものになりません。なぜ難しいかというとフェースの芯が小さいためミート率が下がるのと、ロフトが少なく打球が上がりづらいことが挙げられます。フェアウェイから打つ場合でもパワーが必要になるのです。