ドライバーのシャフト、6Sと5Xはどっちが硬い? どう違う?

吉本巧のゴルフギア教室 第92回

2025/11/08 ゴルフサプリ編集部



ドライバーのシャフト選びで迷う人が多い「6S」と「5X」。一見似ているこの2つ、実は重さと硬さの“組み合わせ”で挙動も打ち出しも変わるという。吉本巧プロコーチが、「6S」と「5X」の特性の違いと、タイプ別の選び方をわかりやすく解説する。

最近は軽量モデルも多くなってきたドライバーのシャフトですが、アマチュアの方の多くは60~50グラム台のシャフトを使っていると思います。60グラム台は長い間ずっと定番だった重量帯、一方50グラム台は近年人気になっている重量帯で、リシャフトする人が増えています。

どちらがいいとか悪いとかいう話ではありませんが、細かく見るとそれぞれにメリットもあれば、デメリットもあります。とりわけ60グラム台のS(以下6S)と50グラム台のX(以下5X)はトータル的に見るとほぼ同じイメージのシャフトと言えるので、どちらかをチョイスするのが難しいと思います。

シャフトを選ぶ際の目安となるのはヘッドスピードです。ヘッドスピードが速いほどハード、遅ければソフトなスペックが合います。選び方としては[シャフト重量X硬さ]。[重いX硬い]ならとてもハード、[軽いX軟らかい]ならとてもソフトで、さらに両者の間を埋める役割を担う[重いX軟らかい]、[軽いX硬い]というパターンがあります。重さと硬さの程度がわずかに違うだけでも性格の異なったシャフトになるので、細かい挙動まで注視すると数えきれないほどの種類になります。

シンプルに[シャフト重量X硬さ]の観点で同一ブランドの6Sと5Xを比べてみると、まず重量は数字表記の通りで6Sの方が重い。スイングタイプで言うとゆっくり振る、あるいはクラブの重さを感じながらスイングしたい人に向きます。これに対して5Xは軽いですから、素早くシャープに振りたい人、クラブの重さを感じたくない人に向きます。好き嫌いは別として、打ち急ぎやすい人は6S、少数派ですが、ゆっくり振りすぎる人は5Xがいいでしょう。また、重量は疲れやすさにも影響します。ラウンドが進行するにつれて疲れを感じている人なら5Xがいいと思います。

硬さ(フレックス)に目を向けると当然ながらSよりもXの方が硬くなります。これはシャフトのしなりとねじれに影響します。すなわち、6Sはしなりやすく、5Xはしなりにくい。使い手の感じ方もこれに準じます。シャフトのしなりやねじれによってヘッドの挙動も変わりますから、6Sは動きが大きく5Xは小さくなります。クラブのしなりや動きを感じたい人は6S、感じたくなければ5Xということになります。