キャロウェイ「QUANTUM」業界初! 異素材による三層フェースのスピード革命
構想10年、試作5万9000回
ゴルフクラブに何度も革命を起こしてきたキャロウェイ。1990年代には大型ヘッドの先駆けとなる『ビッグバーサ』、2000年代には画期的なカーボンコンポジット『C4』、2010年代には『エピックフラッシュ』で世界初となるAI設計フェースを実現。そして2026年は業界初となる3つの素材を使った三層構造の『クアンタム』が登場。どのようにしてフェースを三層にしたのか?最大のメリットは? 今回は米国キャロウェイ本社の開発者に話を聞いた。
取材・構成・文/野中真一 撮影/相田克己
『クアンタム』の開発ではデータ上で5万9000個以上の試作品ヘッド、227万回のインパクトシミュレーションを行いましたが、それは三層フェースにおける理想的な部分肉厚を実現するためです。キャロウェイでは『E・R・C』で特許を取得したVFTフェースの構造をずっと継承しています。VFTとは「Variable Face Technology」の略称であり、日本語で言えば部分肉厚のこと。フェースの場所によって肉厚を変えることによって、キャロウェイは高反発エリアを広げてきました。三層フェースにおいてもチタン、ポリメッシュ、カーボンを部分肉厚にすることによってミスヒットに強いフェースにしています。その肉厚を最適化するために膨大な試作品とインパクトシミュレーションを繰り返しました。
『エリート』のコントロールポイントは『パラダイム Ai SMOKE』の10倍以上になりました。『クアンタム』のコントロールポイントは『エリート』と大きくは変わっていません。しかし、チタンフェース部分が薄くなったことによって1個1個のコントロールポイントの能力が格段に高くなりました。コントロールポイントは、例えばヒールヒットしたときに通常ならスライス回転がかかってしまうところをフェースのたわみによって瞬時に補正しています。『クアンタム』はチタンフェースが薄くなり、たわみ量が大きくなったことで、補正する能力が上がったのです。AIフェースにとっても三層フェースは大きなメリットにつながっています。