今のルールのテスト条件はヘッドスピード53.64m/sで打った時の飛距離の上限が317ヤード(許容誤差3ヤード)と定められているのに対して、2028年の改定では、ヘッドスピード55.88m/sで打った時の上限を317ヤードにするというもの。だから、従来の基準値53.64m/sで打ったら飛ばなくなる?
ヘッドスピードと飛距離の関係は直線ではなく曲線を描く。ヘッドスピードが53.64m/sを超えた時に飛距離の増加を抑えるようにボールの特性を変化させれば、ルールが変わっても飛距離の低下は少なく出来る。
高反発クラブのフェース中央部の板厚を厚くすることで反発係数を抑えたのが「偏肉フェース」。
ヘッドの反発性能は反発係数(COR)ではなくCT値で規制されている。写真がCT値計測器。
CTとCORは本来比例関係にあり、グラフ化すると直線になるはずなのに、市販のヘッドを計測すると直線上から離れたものもあると言われている。
フェースの変形量を衝撃の大小でコントロールすれば、小さな力ではルールに適合させ、大きな力が加わったときには高い反発力を発揮させることが出来る。
写真上:つるや「ゴールデンプリックス TR-02」のカーボンフェースは、積層したカーボンの間に柔軟性の高い素材を挟み込んだ設計。 写真下:キャロウェイ「エリート」に搭載のAIフェースは複雑な凹凸が特徴的。