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ピンまで12ヤード、逆目のラフからOKの距離に寄せる方法|the プロテク - 高柳直人プロ

2018/10/15 ゴルフトゥデイ 編集部

パーオンを確信したショットがトップしてオーバー、チャンスが一転グリーン奥からのアプローチに。しかもライは逆目のラフ、ピンに向かって下りのライン……。今回はアマチュアがよく出くわすこんな状況から、プロに寄せワンを狙ってもらった。

【高柳直人(フリー)】
1988年9月5日生まれ。175㎝、75㎏。茨城県出身。東北福祉大ゴルフ部から2010年にプロ転向。15年の長嶋茂雄セガサミーでツアーデビュー。ツアー最高位は16年ミズノオープンの5位タイ。芹澤信雄率いるチームセリザワの中堅選手として期待が寄せられている。

コロがし使えない状況。前に行かない“死んだ球”で狙う。

ピンまで12ヤード。途中からピンに向かって下り。グリーンは左から右に傾斜。

ボールは見えるがピン方向に対して完全な逆目!

難易度を5段階で示すとしたら最高の5。それくらい難しい状況です。まずピンまでの距離が近い。しかもボールのライが逆目です。通常なら手前からコロがしたいところですが、インパクトロフトが立つと逆目の抵抗を強く受けるため、強めに当てなければなりません。そうすると距離が合わなくなる。おまけに下りのスロープに打たなければいけませんから、コロがしの選択肢はないのです。

となると上げて寄せるしかない。真っ先に思い浮かぶのはロブショットですが、僕の場合はボールを切りすぎてショートする可能性があるんです。ということで、前に行かないボール、僕的に言えば死んだ球を打って狙いたいと思います。

いずれにしても距離の割には振り幅を大きくとるので勇気のいるアプローチになりますね。

右ヒザを左に寄せて構えコックを抑えてボールを拾う

アドレス:フェースを開き右ヒザを左に寄せておく

使用クラブはサンドウェッジ。打球を上げたいのでフェースを開いてグリップ。なおかつ短く持ってボールの近くに立つ。オープンに立ってフェース開くのでボールに位置は左寄りに。

<フェースは空を向く>
フェースが空を向くくらい開く。フェースの向きは目標より右。右傾斜が入るここではピンを向く。

<インパクトのカタチを作っておく>
右ヒザを左に寄せておく。オープンに立っているので、右ヒザを左に寄せておけばOK。

スイング:ノーコックのイメージで振り、入射角をゆるやかにする

ソールを滑られてボールを拾うように打つ。ヘッドの入射角がゆるやかになるようにコックを抑えてスイングするのがポイント。

<ノーコックのイメージで振り、入射角をゆるやかにする>
逆目で上から入れるとチャックリしやすく距離感も出ない。

<手前からソールを滑らす>
ボールの手前からソールを滑らせるイメージ。ゆるやかな角度でインパクトへ。

<ボールを上げようとしない>
左右対称に振るのでフォローも低く出る。ボールを上げようとするとダフりやトップになる。

逆目で芝の抵抗が増すためヘッドの入射角をゆるやかにする。

振っても飛ばないようにアドレスするのが第一。フェースを開いたクラブを短く持ってボールの近くに立ち、コンパクトに構えます。フェースを開いた分オープンスタンスになるのでボールの位置は左寄り。グリップエンドが顔の正面くらいを向けるようにします。

ポイントは右ヒザを左に寄せておくこと。左ヒザはやや左を向いているので右ヒザを左に寄せ、インパクトの形を作っておきます。

スイングではヘッドを上から入れないこと。逆目で芝の抵抗が増すので、ヘッドの入射角をゆるやかにします。それにはコックを抑えて振ること。ボールの手前にヘッドを入れ、ソールを滑らせながら球を拾う感じで打つ。振り幅は左右対称なのでフォロースルーも低くなります。

ピンまで12ヤード、逆目のラフからOKの距離に寄せる方法(一連の流れ)

体重配分は5:5

コックを抑えてバックスイング

手前からヘッドを滑らす

フォローは低く出す

振り幅は左右対称

【今回の結果:96点】
イメージ通りにインパクトでボールを拾い、フワッと浮いたボールはピンの4メートルほど手前に落下。ただ、思ったほどコロがらず手前1メートルでストップ。惜しい!

GOLF TODAY本誌 No.549 66〜69ページより