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スピンがかかるウェッジは何が違う?低重心と高重心の違い|新人あいりのゴルフ用語

2018/10/15 ゴルフトゥデイ 編集部

新しいウェッジに買い替えた途端、スピンがよくかかるなと感じたことはないでしょうか?

実は、設計が新しいウェッジほどスピンがかかりやすくなる様に作られており、その一つのポイントがトレンドとなっている高重心化にあります。

詳しい解説を新人編集者あいりがクラフトマンのおぐさんに聞いてみました。

そもそもスピンってどうしてかかる?どう打てば増える?

あいり:おぐさん!見てください!先日ウェッジの話を聞いて買い替えちゃいました!!

おぐさん:良いの見つかった?

あいり:おかげ様で、良いのが見つかりました〜。早速コースで使ったら、すごいスピンがかかるんですよ。

おぐさん:そりゃよかったねぇ。

あいり:打ち方を変えたわけじゃないのにどうしてこんなにスピンがかかるようになったんですか?

おぐさん:そりゃ色々理由はあるけど、一番は設計が新しいほどスピンがかかりやすくなる様に作られているからね。

あいり:へ〜。やっぱり新しい方が優れているんですね。具体的にはどんな工夫が?

ウェッジは重心が高いほどスピンがかかりやすい

おぐさん:ボールにスピンがかかる理由は、インパクトの瞬間に起こるフェースとの摩擦。スピンをしっかりかけるにはこの摩擦をいかに起こすかということにかかってくるんだ。

勘違いされている方が多いんだけど、フェースに彫ってある溝がボールを引っ掻いてスピンがかかるわけじゃないんだ。

あいり:フェースの溝は、ボールとフェースが密着する時に芝や水が間に挟まらないようにするための逃げ道なんですよね。

おぐさん:その通り。特に現在のルールでは、溝の角が尖っていると違反になるから、いかにフェース面で摩擦を生み出すかっていうことが重要になってくるんだ。

最近のトレンドのひとつが高重心化だね。

あいり:ドライバーとかと逆で重心を高くしちゃうんですか?

おぐさん:そう。重心を高くすれば、芯の下側でボールを打ちやすくなるよね?

あいり:そうですよね。

おぐさん:低重心にするのは、芯より上側でヒットするとヘッドが上を向こうとする力が生まれ、その反動でボールに相反する力が生まれて、スピンが減らせるからなんだ。

ウェッジはそれとは逆の発想だよ。見た目は、バックフェースの下側に穴が開いていたりしているのが、高重心にするための工夫だからヘッドを見ればすぐ分かるよ。

あいり:私の新しいウェッジ、穴がたくさん空いてました!

おぐさん:それ以外にもフェース面をルールギリギリまで彫刻やレーザー加工などでボールとの摩擦を高める工夫などをして、スピンをかけるための技術がたくさん投入されているんだ。

それにウェッジはバンカーなど過酷な状況で使われることが多いから、フェースの摩耗も早い。常にスピン性能を求めるなら定期的にウェッジを交換したほうが良いね。

あいり:交換の目安は?

おぐさん:月1〜2回コースに行く方なら、2シーズンぐらいで替えたいところだね。スピン性能にすごくこだわるなら1シーズンでも良いくらい。

あいり:そんなに早く!?

おぐさん:スピンにこだわるならね。

あいり:すぐスピン性能が落ちちゃうんですね。もう次のウェッジを探さないと(笑)。

<低重心>

重心位置より高い位置でインパクトするとヘッドが上を向き、その反動でボールのバックスイングがほどけてしまう。

<高重心>

逆に重心が高いとヘッドが下を向くのでその反動がボールに伝わり、よりバックスピンがかかるような動きがボールに伝わる。

GOLF TODAY本誌 No.549 78ページより