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ボールを数多く打つより、素振りの回数をこなすほうが上達は早い!!

吉本舞の“ゴルフ上達の近道”を教えちゃいます! 第13回

2021/01/23 ゴルフサプリ編集部

ゴルフがあっという間にうまくなれるコツを、吉本舞がわかりやすくレッスンするシリーズ。今回は上達スピードアップの練習法を公開。「ボールをたくさん打てばうまくなれると思っているゴルファーが多いけれど、本当は素振りのほうがずっと効果的です」と吉本はいう。どんな素振りをすれば効果がアップするかを教えてもらおう。

手首を柔らかく使えば、「クラブを振る」動作が早くカラダになじんでくる

最初に右手でヘッド側を持ち、力を抜いてスイングする感じをつかもう

ボールにちゃんと当たらない。飛距離がなかなか伸びない。そんな悩みをかかえているゴルファーが多くいます。当たらないと、当てようとする。飛ばなければ、飛ばそうとする。でも悩みを解消しようと頑張ったところで、思うようにはいきませんよね。練習の成果が表われないときって、「クラブを振る」という動作からちょっと脱線しかかっているんです。

「いや、クラブをちゃんと振っているよ」と反論したくなるかもしれません。だけどボールにちゃんと当てたいと思って、フェース面をボールに合わせるような動きになっていませんか? 距離を出そうとして腕や手に力が入りすぎていませんか? なんとなくクラブが気持ちよく振れていないなと感じるようなら、ボールを打つ練習からいったん離れて、素振りの練習をしましょう。素振りならボールに当てようとか、飛ばそうなんて気持ちが起こりませんから、だれでも気持ちよく振れるはずです。

ゴルフってスポーツ的要素も高いけれども、物理的要素も結構高いんですね。ボールをフェース面にきちんと当てて、ターゲットに正確に飛ばすのが一番の目的ですが、ゴルフクラブという道具を使う以上は、ゴルフクラブが仕事をしてくれるようなスイングのマスターが先決。簡単にいえばクラブヘッドの遠心力にまかせてスイングするということです。そのためには腕や手の余分な力を抜いて、手首を柔らかく使ってスイングするのが重要なポイントとなります。この感覚を素振りで体感して頂きたいんです。

前置きが長くなりましたが、どんな素振りがいいかというと、最初に右手でクラブヘッド側を持ってスイングしましょう。ボールはなくても構いませんが、ボールをセットし、その前でクラブを振るとより実戦的です。クラブヘッド側を持てば軽く感じられますから力が抜けますよね。カラダをリラックスさせて、手首を使ってシャフトで空を切る「ビュッ!」という音を出せるように素早く振りましょう。左手素振りも悪くはないのですが、手首を柔軟に働かせてクラブヘッドを走らせるのは右手の役目なので、右手素振りを主体にするのがいいと思います。

右手でクラブヘッド側を持って素振りしよう。クラブが軽く感じられるので、余分な力が抜ける。
手首が柔らかく使えるから、シャフトで空を切るようにシャープに振り切る感じがつかめる。
左手素振りは間違いではないが、クラブを振り切る感覚の練習としての効果は薄い。

本番のショットとリンクしたスイングを素振り練習でマスターしよう

右手素振りに慣れたら、今度は両手でクラブヘッド側を持って素振りを繰り返しましょう。素振りの一番の効用は、クラブがスムーズに動いていく感覚をカラダに早くなじませることに尽きます。ボールを実際に打つときも、素振りの練習でマスターした感覚のままでスイングできればミート率が上がるはず。「素振りはいいけど、ボールを打つ時は別人のようになってしまう」という話をよく聞きますが、素振りでは脱力しているからいい動きのように見えるだけで、本当は実戦向きのスイングができていないんです。だから本番のショットでもうまく当たらないという現象が起こるんです。

素振りの練習で大事なのは、ときにはリラックスして振るのもいいけれど、本番のショットに直結したスイングを身につけること。インパクトで減速したり、力まかせに振り回してカラダのバランスを崩したりしてはいけません。基本的には力感を8割くらいにセーブし、クラブヘッドできれいな円弧を描けるように、フィニッシュまで気持ちよく振り切りましょう。

ドライバーの素振りも一緒です。ポイントはインパクトを通過した直後に「ビュッ!」という音を出すことです。ボールに当てようとか、飛ばそうと思っていると風切り音がインパクトの手前で聞えます。手首が硬くなって、クラブヘッドの運動を妨げてしまうからです。手首を柔らかく使って、フォロースルーでヘッドスピードが最速となるようなスイングを素振りで覚えてください。正しい素振りこそがクラブヘッドに仕事をさせるスイングです。本番のショット前の素振りも、本番に直結したスイングを実行すればグッドショットの確率がアップします。たかが素振りなんて思わないで、効率のいい素振りをたくさんしてくださいね。

両手でクラブヘッド側を持って素振り。8割くらいの力感でフィニッシュまで気持ちよく振ろう。
クラブを通常に持ち、本番のショットのつもりで素振りを繰り返す。ボールをセットしておくと実戦感覚でスイングできる。
手首を柔軟に使ってダウンスイングする。腕や手に力が入ると手首が硬くなるので注意。
インパクト直後にヘッドスピードが最速となるようにスイング。
クラブヘッドできれいな円弧を描くイメージで、フィニッシュまで一気に振り切る。
フォロースルーで空を切る「ビュッ!」という音が聞けるように振るのがポイントだ。

最後に動画でチェック

素振りはスイングを作る最高の練習だ。手首を柔らかく使い、8割の力感でクラブを気持ちよく振り切る感覚をマスターしよう。

※動画はBGMが流れますので音量にご注意ください。

吉本 舞
よしもと・まい/佐賀県出身。USLPGA Teaching&club Professionalの資格を取得。ゴルフの楽しさを多くの方に伝えたく、敏腕カリスマコーチ森守洋に師事。現在は東京ゴルフスタジオ(三鷹市)で多くのアマチュアをレッスン。一人一人の悩みに寄り添い、丁寧でわかりやすい指導で大人気。Instagramにてゴルフレッスンやゴルフウェアコーディネートなど更新中。@maiyoshimoto_

取材・文/三代 崇
写真/富士渓和春
協力/武蔵丘ゴルフコース



【吉本 舞の“ゴルフ上達の近道”を教えちゃいます! 】
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