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アイアン、こうすればダウンブローに打てます!

アイアンがうまくなるコツを吉本舞がレクチャー! VOL.2

2021/11/03 ゴルフサプリ編集部

アイアンはダウンブロー。そのように聞くと、「とにかくクラブを上から鋭角に打ち込めばいいんだろう」と思いがち。実はこれもミスショットの原因となるから注意が必要だ。「ダウンブローに打ち込むだけではダメ。インパクトの先の動きも大事ですよ」と吉本舞コーチ。本当のダウンブローを正しく理解して、アイアンショットのレベルアップといこう。

ダウンブローに打つから自然とフェースがターンする

左手が動き続ければ左手首が掌屈してダウンブローに打てる

ダウンブローにボールをとらえるには、インパクトで体重を左足に乗せてハンドファーストの形を作ることが欠かせません。ダウンスイングでは左足への体重移動とともに、グリップが左モモの前に移動し、構えたときよりもクラブのロフトを立てて(ロフト角を減らして)インパクトを迎えます。左手の動きでいえば左手を止めないで目標側へと動き続けると、左手首が自動的に「掌屈(しょうくつ)」します。

左手が左モモの前へと動き続ければダウンブローに打てる。

掌屈とは手首を手のヒラ側に折り曲げること。クラブヘッドを加速させてダウンブローに振り下ろし、ハンドファーストインパクトでボールをとらえるには左手首の掌屈が絶対条件です。ダウンスイングで左手が止まるとグリップの位置が右モモの前のままとなり、そこからクラブヘッドが上昇します。こうなると左手首が「背屈(はいくつ)」といって、甲側に折れます。グリップよりもクラブヘッドが先に出たハンドレートのインパクトになるため、ダウンブローに打てません。すくい打ちとなり、ダフリやトップなどのミスが生じやすいんです。

左手首が自然と掌屈してハンドファーストのインパクトが作られる。

アイアン、こうすればダウンブローに打てます!

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フォロースルーはクラブヘッドのトゥが上を向くのが正しい動き

さらに左手首が掌屈してフォロースルーへと向かうと、フェースターンが自然に作動します。右手首の方は左手首の掌屈と連動して背屈し、自分から見て軽い「くの字」に折れます。フェースターンというと意図的に腕や手を返してフェースを返すことと思われがちですが、そうではありません。ポイントはグリップを柔らかめに握り、両手首を柔軟に使ってクラブヘッドの重心を利用するつもりでスイングすること。クラブヘッドが進みたがる方向に委ねてスイングすれば、クラブヘッドの重心移動によってフォロースルーでクラブヘッドのトゥ(先端側)立ち、フェースがターンしながら振り抜かれます。インパクトを通過した後はクラブヘッドがグリップを追い越していくのです。

インパクト後はクラブヘッドがグリップを追い越していく。
クラブヘッドが加速してフェースターンが自然に行なわれる。

フェース面をボールにきちんと当てようという意識の強い人は、フェース面を目標に対してずっと真っすぐにキープしたがります。でもそれではフェースターンができず、フェースが開いた状態で当たってボールが右に飛んだり、クラブの番手どおりのキャリーが出ず、全然飛ばなかったりします。この場合、インパクトで体重が左足に乗らずに、ハンドレート型のインパクトになってしまうケースがほとんどです。ボールをダウンブローにとらえたら、その流れでクラブヘッドのトゥを上に向けるつもりで振り抜きましょう。

クラブヘッドがダウンブローに下りてきて、スクエアフェースでインパクト。
インパクト後はクラブヘッドの重心移動によってフェースが閉じていく。
両手が左腰の高さに上がったポジションでクラブヘッドのトゥが上を向く。
フェースを真っすぐキープしようとすると左手が止まり、ダウンブローに打てない。
フォロースルーでフェースをどこまでも真っすぐ出そうとするのはNG。

ハンドファーストに打てばそれで終わりというようなスイングになってもいけません。手首の動きと体重移動によってハンドファーストに形が作られますが、ハンドファーストになるのはスイングの中のほんの一瞬です。それにインパクトで終わりというわけではなくて、ハンドファーストのインパクトの先の動きもとても重要。ハンドファーストの形をフォロースルーまでキープしたがる人もいますが、それもインパクトでフェースが開いてしまう原因となるのでNGです。

インパクト後、ハンドファーストの形をずっとキープするのも間違いだ。

そこでトップとフィニッシュを往復させる連続素振りをしてみてください。手首を柔らかく使い、クラブヘッドできれいな円を描くイメージでスイングを繰り返します。するとグリップを支点にして、クラブヘッドを走らせる感覚がつかめるはず。ダウンスイングからフォロースルーへと向かう途中のインパクトエリアで、ハンドファーストの形が自然と作られていれば、それが正しいダウンブローに直結するんですよ。

両手首を柔らかく使って連続素振りしよう。きれいな円を描く中でハンドファーストインパクトの形が作られたらOK。
フィニッシュへと振り抜いたら、トップへと巻き戻す感じで往復スイングを続けよう。 クラブの正しい使い方も体感できる。

取材・文/三代 崇
写真/富士渓和春
協力/武蔵丘ゴルフコース


吉本舞
よしもと・まい
1990年7月25日生まれ、佐賀県出身。USLPGA Teaching&Club Professionalの資格を取得。敏腕カリスマコーチ・森守洋に師事し、東京ゴルフスタジオ(三鷹市)で多くのアマチュアをレッスン。一人一人の悩みに寄り添った丁寧でわかりやすい指導で人気。Instagramでもゴルフレッスンやゴルフウェアコーディネートなど更新中。



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