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ジャンボ尾崎が審査するセレクションに潜入取材!ジャンボが見る意外なポイントとは?

2022/02/14 ゴルフサプリ編集部

通算113勝を誇る日本ゴルフ界のレジェンド、ジャンボ尾崎。指導者としても笹生優花、原英莉花、西郷真央などトップ選手を育てた実績がある。今回は、そんなジャンボ尾崎が自ら審査する「ジャンボ尾崎ゴルフアカデミーセレクション supported by ISPS HANDA」に潜入取材。ジャンボ尾崎はジュニア選手のどこをチェックしているのか? 写真/相田克己 取材/野中真一

最終テストはオリジナル練習器具での素振り

4日間の日程で開催された「ジャンボ尾崎ゴルフアカデミーセレクション supported by ISPS HANDA」。書類選考をクリアした男女28名(男子14名、女子14名)がジャンボ尾崎が直々に審査するセレクションに参加した。

審査方法はいたってシンプル。参加者は1人ずつ、ジャンボ尾崎が後方から見ている打席に入ってボールを打つ。1巡目はアイアン。男子は5番アイアン、女子は6番アイアンを1人10球程度打ち、ジャンボ尾崎は後方からじっくりスイングと球筋をチェックしていた。2巡目はドライバー。男子ではAbemaツアーに出場した選手もいて、300ヤードに迫るショットを打っていた。そして3巡目がアプローチ。約80ヤードのピンフラッグに向かって、1人5球前後のアプローチを打つ。

ボールを打つテストはここまでだったが、最後に練習用のオリジナル器具を使った連続素振りをチェック。先端に4枚の羽がついた練習器具は空気抵抗が大きく、スイングするにはかなりのパワーがいる。これは原英莉花なども練習で使っていたもの。ジャンボは「もっと速く!まだ遅いな」と声をかけながら、全員の素振りや体の使い方を見ていた。

セレクション終了後におこなわれた取材でジャンボ尾崎はジュニア選手を審査する意外なポイントを語った。

―選手のどのようなところをチェックしていますか?
「ゴルフはコントロールゲームだからね。特に男子は飛ばそう、飛ばそうとする選手が多いけど、安定した球筋を打てるかどうかが一番大切。ボールをコントロールできているかどうか。もちろん、スポーツ選手だから運動能力も必要だし、足(下半身)かどうかはみているよ」

―今年の参加者はどうでしたか?
「男子は3、4名くらい有望そうなのがいたけど、女子はちょっとパワー不足。今は女子のレベルがものすごい上がっていて、そもそもジュニア選手の数が多い。昔は230ヤードで良かったけど、今は250ヤードは必要になってきている」

―ジュニア選手の練習にはどういうものが必要?
「素振りが足りない。もっと素振りをしないと。今は早く上手くさせたい、結果を出したいから、すぐにボールを打ち始めちゃうけど、もっと素振りさせた方が体力がつくし、良いスイングになる。それに関しては親御さんの影響は大きいと思うよ」


―プロとして成功する選手は何が違う?
「ゴルフは1つのことをいかに着実に努力をして進めていくかだから。目標設定できる能力が大事になってくる。今はすぐ『メジャーに勝ちたい』とかいう子がいるけど、それは目標じゃなくて願望だから。自分がクリアしないといけない、目の前のことを目標にして、それを1つずつ達成していって自信をつけていく。用意周到に準備できる子が上手くなる。あとは素質だけでなく教わり方もすごく大事。教わるのが上手い子というのは伸びる」

―最近の日本ゴルフ界は男子選手よりも女子選手の活躍が目立ちますが?
「女子の方が試合も多くて、モチベーションも高いから、世界は近いと思うよ。うちのアカデミーの子でも女子はよく練習する。俺が作った練習のマニュアルメニューも本当にその通りにやっているし、『まだ練習してたの?』っていうくらい練習している。男子はちょっと違う、サボっていて、叱ってやろうかと思うときもあるくらいだよ(笑)」

―ちなみに今年のジャンボさんの予定は?
「正月から動こうと思ったけど、寒い中でやっても意味ないだろ。だから、3月になって暖かくなったら、また体動かそうと思っている。ソフトボールを打つ練習はしたけど、まだ今年に入ってゴルフボールは1球も打っていない」

―ツアー復帰については?夏以降?
「まぁ、そうだな」

―最近、何かはじめたことはありますか?
「大工作業というか、最近はもう修理工だよ。うちで練習している子が練習でタイヤ引きとかをやって壊れたものを修理したり、そんな感じだよ。毎日夜は9時20分に寝るから、寝るのが一番の楽しみ(笑)」

2019年の「ダンロップフェニックス」以来、試合から遠ざかっているジャンボ尾崎だが、ジュニア選手を見る眼差しの鋭さは健在。今年もジャンボ尾崎ゴルフアカデミーから新スターが生まれそうな予感がする。

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