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ゴルフのマナー、これだけ知っていれば大丈夫!

ロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が現場で感じたゴルフエッセイ【毒ゴルフ・薬ゴルフ】第12回

2022/04/01 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典

ゴルフの書籍

ゴルフの虜になってもうすぐ半世紀。年間試打ラウンド数は50回。四六時中ゴルフのことばかりを考えてしまうロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が、コースや色々な現場で見聞きし、感じたことを書いたのが【毒ゴルフ・薬ゴルフ】です。大量に飲めば死んでしまう毒も、少量なら薬になることは、ゴルフにも通じるのです。

撮影/篠原嗣典

消えたエチケットの謎

「ゴルフはさ。エチケットが大事なんだよ」
というようなことを偉そうに言うオールドゴルファーはたくさんいます。
2018年まで、ゴルフ規則の第一章は、エチケットだったからです。

まあ、この手の話をするベテランの8割ぐらいは、実際のエチケットの全文を一度も読んだことがないのに、知ったかぶっているだけなので、誠意を持って対応する時間がもったいないと言えます。
ゴルフをする人の内、自らが審判なのに、ゴルフ規則を一度も読んだことがない人が圧倒的多数だという不思議な状態が続いているので、2019年のルール改正で「第一章 エチケット」はゴルフ規則から消えた事実を知らない人が多いのも納得できます。

エチケットの綴りは、“etiquette”となります。語学の知識がある人なら、一目で英語っぽくない、とわかるそうです。エチケットは、フランス語なのです。
フランス語のほうが英語よりも言語として古いので、エチケットは、英語のチケットの語源になったと考えられています。

ゴルフ規則に存在したエチケットも、ゴルフをする資格を明文化した側面がありました。ゴルフのチケットというわけです。

エチケット・マナーと一緒に語られるケースもありますが、エチケットは、最小限にして、絶対条件のマナーの集合体です。
かつては、エチケットは礼儀、マナーは作法だと説明することもありました。

ゴルフ規則に、エチケットの章がなくなったからといっても、新しいゴルフ規則を読んでみれば、その精神は消えていないことがわかります。

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ゴルフ規則で最も重い罰は、失格です。そして、それぞれの団体には規則違反を繰り返す人を出禁にする権利があると、新しいゴルフ規制にも明確に書かれています。それぞれの団体は、一つのゴルフコースも該当します。
どんなことをすると、出入り禁止になるのかは、現行のゴルフ規則にも明記されているのです。

第一章エチケットは、たった5頁の分量でした。納得できることばかりなので、簡単です。
エチケットがあったほうが、実は、ゴルファーにやさしかったのではないか? という疑問を持っている見識者もいるほどです。

都合良くエチケットを使う輩をゴルフの神様は許しません。
そういう罠にかからないために、マナーについて勉強するのもゴルフの内なのです。

たった四つの基本を抑えればマナーはOK

スポーツ専門学校のゴルフの講師をしていたこともあったので、エチケット・マナーの講演を頼まれたことが何度もありました。
「コレさえやれればOK! みたいな内容が受けるんですけど」
なんて頼まれるわけです。

ギャラが良い講演だと、参加者の人数を聞いて、ゴルフ規則を自腹で人数分用意して、最初に配っていました。
論より証拠だからです。
ゴルフの講演を聴きに来る人たちですから、ゴルフ好きな人たちばかりなのに、日本ゴルフ協会が発行したゴルフ規則を手にするのは初めてだという割合は、どの会場でも9割を超えるのです。

第一章エチケットは、たった5頁です。声を出してゆっくり読んでも10分もかかりません。
知らないから、面倒臭そうだと誤解をしてしまうのです。

エチケットの章に書かれていることは、まとめると、たった四つなのです。
講演を聴き終わると、みなさんがスッキリした笑顔になって帰って行くのです。ゴルファーとして、ガッツポーズをする幸せな時間でした。

エチケットは、マナーの集合体です。

最初のテーマは、安全です。ゴルフは、実は、危険と背中合わせです。

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推理小説でゴルフクラブで撲殺するようなシーンが出ますが、スイングしたクラブが身体に当たれば、場所によって大怪我になります。頭に当たれば、死亡してしまうことありますし、目に当たって失明という事故は実際にあるのです。
打つときに、周囲に危険がないようにしたり、ボールが行く方向や、届きそうな範囲に人がいたら打ち込まないこともマナーです。
危険を知らせる「フォー!!」もマナーです。

次が、プレーヤー同士の心配りです。

飛行線後方に立たない。他者が打つときには音を立てず、動かない。グリーン上では自分の影が他者のラインに入らないようにする。最も応用が利く、基本です。

3番目が、プレーのペースです。

スロープレーは、直後の組だけではなく、その日にプレーしている全ての他者に迷惑を掛ける愚行です。
前の組に離されずについていく。迷惑を掛けている場合は、パスをして後方の組に先行してもらう。自分の番になったらすぐに打てるように準備をする。(現行のルールでは、40秒以内に打つ、と明記されている)
ボール探しの時間は最大3分(以前は5分でした)。ロストの可能性があった場合は、暫定球を打つ。
スコアが良いことよりも、プレーが速いほうがゴルファーとして上級です。

最後が、コースの保護です。

使用したバンカーを均したり、グリーンのボールマークを直したり、傷つけた芝生に目土をしたり、立つ鳥跡を濁さず、の精神です。
自分がプレーした後からプレーする人たちのために、コースを保護することは、回り回って、自分が良いコンディションでプレーできることに繋がっていくのです。
素振りで芝を傷つけるなんていうのも、マナー違反の代表例です。(目土するから良い、という理屈は通りません)

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簡単です。たった四つの基本を知って、身につければOKです。

エチケットでは、もう少し細かいマナーも記載されていましたが、基本を抑えれば、自然と実行できる応用なので、気にしなくとも良いと思います。

逆に書くと、上記のマナーは絶対です。どんな理由があっても、自己都合で、このマナーは納得しないから実行しないは通用しません。
嫌なら、ゴルフをしなければ良いだけのことなのですが、コースで、これらのマナー違反を繰り返せば、出入り禁止のブラックリストに載せられて、結局、ゴルフが出来るコースがなくなっていくのです。

マナーは自分のためにある

ゴルフのマナーというのは、道徳みたいなものだ、と教えている指導者もいます。

自分が率先して善行をする人が増えていけば、平和でストレスがない世の中になるという意味で、マナー=道徳説は悪くありません。

マナーは、みんなで実行するから、その効力を最大限に発揮するのです。
他者のために実行していたものが、回り回って、自分に返ってくるのは、ゴルフのマナーの理想の形なのです。

割愛したのですが、エチケットで明文化されていたマナーに、スコアの申告はホールの移動中にする、というものがありました。他者への心配りの項目の中に出てくるのです。
これは、自分がホールアウトしたと同時に、ボールを拾いながらスコアを申告するマナー違反を戒めるものです。

ベテランゴルファーの中には、その方法を奨励する人もいます。誰にも注意されないまま、習慣になってしまっているのです。

まだ自分のパットが残っているプレーヤーからすると、小さなことですが、その人のスコアを覚えなくてはなりません。それによって、集中力を削がれるプレーヤーもいるのです。

また、全員がホールアウトしたとしても、グリーンやその周辺で、スコア申告をしていれば、後ろの組はグリーンへのショットがなかなか打てません。素早くグリーンから離れることで、後ろの組に心配をするように、という意味もあるのです。

大叩きしたホールの後に、そのスコアを口にするのも腹が立つからと、スコアをなかなか申告しない人がいます。
気持ちはわかりますが、他者への心配りという意味で、ホール間の移動で、とエチケットでは限定していたのです。悪いスコアほど、潔く、しっかりと伝えることで、気持ちをリセットするのが上級なゴルファーの所作です。

このように、一つの基本から応用ができるようになっています。
つまりは、ゴルフでは想像力を求められると言うことなのです。

なんでもかんでもマナー違反だと怒っているオールドゴルファーも少なからずいて、若いゴルファーが傷ついて、減ってしまうことを懸念されています。

学べば学ぶことが多くなることが、ゴルフの大きな魅力です。まずは基本を知って、身につけることで、無知故の誤解や言いがかりには傷付かずに済みます。エチケットに準じてゴルフをしている自信は、滅茶苦茶に入るパターと同じぐらいの武器になって、自分を守ってくれるのです。

篠原嗣典。ロマン派ゴルフ作家

篠原嗣典。ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてデビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。


ロマン派ゴルフ作家・篠原嗣典が現場で感じたゴルフエッセイ【毒ゴルフ・薬ゴルフ】

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