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ボールが飛ばない・当たらないは「頭を動かさない」のが原因かも? 【勝又優美・アマチュアの悩み解決】

JLPGAティーチングプロ・勝又優美が解決してきた「生徒さんから相談が多いゴルフの悩み」Case.04

2024/02/06 ゴルフサプリ編集部

やさしくてわかりやすい指導で安定した人気を誇る勝又優美プロが、これまでに多く相談されてきたアマチュアのお悩みを披露。その原因と解決策を教えるシリーズ。今回のテーマはテークバックをインに引くノーコックのバックスイングから上半身で打ちにいくスイングで、症状はスライス。インパクトで上体が起きてトップも出る。アマチュアならではの複雑なスイングだが、始動を直したところスイングが一変した!

写真/相田克己

頭を残したノーコックのバックスイングから上体で突っ込むようにインパクトへ

テークバックでいきなり腕をインサイドに引き、ノーコックのままバックスイング。クラブの運動量が少なく正しい軌道もたどれない。
テークバックでいきなり腕をインサイドに引き、ノーコックのままバックスイング。クラブの運動量が少なく正しい軌道もたどれない。

今回紹介するKさんは35歳。まだキャリアが浅いこともあり100を打つことも多いゴルファーさんです。

スイングの傾向は複雑で、まず腕を後ろに引くようにテークバックします。そしてバックスイングでは手首のコックを使いません。いわゆるノーコックスイングですが、バックスイングからトップでもそのままなのでクラブの運動量が少なく基本的に飛びません。

また、ノーコックに加えて、“頭を動かさない”という意識も強く、それがバックスイングを阻害する格好になって肩や胸が回らなくなっている。そのためなおさらクラブが動きません。

切り返しからダウンスイングでは上半身リードになります。ここでも頭を残す意識が強いので、上体が突っ込むような形になってしまいます。
そのままだとダフることが予測できるので、ダウンスイングからインパクトでは体が起きてくる。切り返し以降は、マイナス要素を消そうとする動きが新たなマイナスを生むスイングになっていました。

頭を残したまま切り返しからダウンスイングへ。バックスイングが浅いため上体が突っ込む格好に。これだとダフるので体を起こす負の連鎖が始まる。
頭を残したまま切り返しからダウンスイングへ。バックスイングが浅いため上体が突っ込む格好に。これだとダフるので体を起こす負の連鎖が始まる。

始動で「鼻を右ツマ先に向ける」と頭を残しすぎなくなる

テークバックの直前に、鼻先が右ツマ先を向くように、先に顔を右に向ける
テークバックの直前に、鼻先が右ツマ先を向くように、先に顔を右に向ける

Kさんのようなタイプの場合、細かい修正点はさておいて、スイングの大きな流れを修正することが第一。特にスイングの始動に問題があるので、まずはテークバックでちゃんと体が回り、かつ正しい方向にクラブが動くようにしていただきました。

具体的には、始動で先に顔を右に向けてしまう。鼻を右ツマ先の方に向けるのです。
というのも、頭を残しすぎる原因は、おもにボールを見すぎているから。そこでボールを凝視せず、左目の端でボールを見るような感じにしていただいたのです。

これで頭の残りすぎが緩和され、テークバックで少し体が動くようになりました。それでもまだ、クラブをインサイドに引く傾向は残っていました。原因は手でクラブを上げるからです。
これについては、両腕の間にゴムボールを挟み、変形させたり、右ワキの方にズレないように動いていただいたところ体がしっかり回り、バックスイングで胸が右を向くようになりました。

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