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「フェースに当たらなければ意味がない」慣性モーメントによる寛容性とは?

2024/03/16 ゴルフサプリ編集部

フェース,ドライバー

やさしく打てて、ミスになりにくいドライバーは、誰にとっても気になるモノ。でも、そんなドライバーを手に入れたのに、結果がどうも伴わない…。そんな人もきっといるはず。そこで、ドライバーの寛容性について、少しだけお話しします。

一般的に慣性モーメントが大きいと、寛容性も高いと言われています。

みなさんご存知だと思いますが、ゴルフクラブのやさしさを表す指標に「慣性モーメント(MOI)」があります。慣性モーメントの数値が大きいほど「寛容性」が高いクラブと言われていて、ミスになりにくいという認識が一般的です。

慣性モーメントを極簡単に言うと、ヘッドの向きが変わりにくいということ。仮にインパクト時の打点が芯からズレたとしても、フェースの向きが変わりにくいためミスショットになりにくいということです(※慣性モーメントについての詳細は省略します)。
最近発売されたテーラーメイドの「Qi10」ドライバーやピンの「G430 MAX 10K」ドライバーは慣性モーメントの値が1万を超え、この大きさをウリにしています。

ドライバーが苦手…。ドライバーのミスをもっとなくしたい…。こんな思いのあるアマチュアゴルファーが、慣性モーメントの値が1万を超えるなどと聞くと、かなり食指が動くのではと思います。

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寛容性が高くても、トゥやヒールに当たると、なかなか効果が発揮されません。

慣性モーメントの値が大きい。寛容性が高い。そんなドライバーは確かにミスに対する許容範囲が広く、やさしいと言えますが、それでも限度はあります。

「ドライバーはプッシュアウトスライスかヒッカケチーピンばかりなんです…」
「1ラウンドで2~3回、トップしてチョロしたり、ダフることもあるんです…」

こういったレベルの人にとっては、どんなに寛容性の高いドライバーであっても、ミスをカバーすることはなかなかできません。

少し乱暴な言い方ですが、とりあえず、フェースの中央付近でボールを打つことができないと、寛容性の高さによるメリットを享受することはできないと言えます。
芯を外してもミスになりにくいとはいえ、トゥ(フェースの先端側)やヒール(フェースの根本側)に外すとなると、話はまったく違ってきます。
このことから、もし前述したようなミスに悩んでいるなら、寛容性の高いドライバーに買い替えるよりも、スイングを整えるほうが良いのでは? と思います。
そしてスイングが整ってくれば、フェースの中央付近でボールを打つことが増えてくるはず。そうすれば、寛容性の高いドライバーの持ち味がより発揮され、スコアにも反映されるのではと思います。

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ムダなカラダの動きを抑えることで、フェースの中央付近にあたることが増えるでしょう。

芯とまでは言わないまでも、フェースの中央付近でボールを打つことができないと、慣性モーメントによる恩恵も寛容性の高さによる長所も、手に入れることはなかなかできません。
では、どうすれば中央付近で打つことができるのかというと、スイング中、むやみやたらにカラダを動かさないことでしょう。ここで言うカラダを動かさないとは、

・スイング軸をキープする。
・前傾角度をキープする。
・ボールとカラダの距離をキープする。

になります。
例えばスイングの軌道が一般的に理想と言われるインサイド・アウトだとしても上記のキープできないと、フェースの中央付近でボールを打つことがとても難しくなります。
ゴルフのスイングは「下半身リード「ウェートシフト」「カラダのターン」「腕をしなやかに振る」etc…などいろいろな推奨される動きがあります。
それとは逆に推奨されない動き、絶対にやめてほしい動きもあり、まずはこのような動きを抑えることが、フェースの中央付近でボールを打つためには必要。練習へ出かけたとき、少しだけ気にしてみてください。

宮川岳也

宮川岳也(みやかわ たけや)
USGTFティーチングプロ。埼玉県の練習場でレッスンを行うとともに、フリーランスのゴルフライターとしても活動している。

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