2019年最難関ホールはどこだ!? 国内女子ツアー編
「いまどきツアーをデータ斬り!」国内外のゴルフツアーをあらゆるデータで一刀両断 Vol.25
昨シーズンの国内ツアー最難関ホールはどこだ! 前回の男子に続いて今回は女子ツアー編。難易度1位ホールの攻防が優勝争いに直結した。
2019年最難関ホールはどこだ!? 国内女子ツアー編
2019年女子ツアー最難関ホールはニトリレディス(小樽CC)の16番パー4である。平均ストロークは4.5352だった。2015年に小樽CCが大会会場になって以来、常に上位に名を連ね、2016、17年には難易度2位だったこのホールが、ついに1位に輝いた。
距離が420ヤードと長い上に、グリーン右手前には存在感のある池が広がっている。強めの逆風が吹いた最終日は難易度を一層増し、平均ストロークは4.8525にまで落ち込んだ。プレーした61人中パーセーブできたのは、たったの18人。パーセーブ率は30%を切っていた。そして、このホールの攻防が優勝争いに大きく影響した。最終組が16番ホールを迎えた時、同組の鈴木愛とアンソンジュが首位で並んでいた。鈴木は3番ウッドで見事に2オンに成功してパーセーブ。一方でアンはグリーン右に外してボギー。リードを奪った鈴木がそのまま逃げ切っている。鈴木は4日間ともこのホールはパー。さすがは日本を代表する実力者である。
パー5の難易度1位はTポイント×ENEOSトーナメント(茨木国際GC)13番。そしてパー3の最難関ホールはアース・モンダミンカップ(カメリアヒルズCC)の9番だった。
アース・モンダミンカップ9番の平均ストロークは3.3942。2018年は平均ストローク3.1192だったが、池を拡張するなど大改造して一気に難易度が増した。ダブルボギーかそれより悪いスコアが4日間で58個。これはシーズン最多である。2番目に多かったホールが35個だから、ぶっちぎりの1位だ。それだけ池に落とした選手が多かったということだろう。
女子ツアー2019年パー別最難関ホール
大会、ホール、距離 | 平均ストローク |
---|---|
パー3 アース・モンダミンカップ9番(189ヤード) | 3.3942 |
パー4 ニトリレディス16番(420ヤード) | 4.5352 |
パー5 Tポイント×ENEOSトーナメント13番(564ヤード) | 5.2694 |
文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。
撮影トーナメント/2019 LPGAツアーチャンピオンシップリコーカップ
撮影/相田克己