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コリン・モリカワが今年初のメジャー「全米プロゴルフ選手権」で優勝

一流キャディから人気レポーターへ! 世界の杉ちゃんが診る今月の一打

2020/09/28 ゴルフサプリ編集部

プロキャディー・ゴルフ解説者の“世界の杉ちゃん”こと、杉澤伸章氏が今年初のメジャー「全米プロ」でのレポートをお送りします。

GOLF TODAY本誌 No.580/79ページより

杉澤伸章(すぎさわ・のぶあき)
1975年7月5日生まれ。02年から丸山茂樹の専属キャディとして米国ツアーを転戦。13年には宮里優作のキャディを務め、「日本シリーズ」での初優勝にも貢献。現在はゴルフ中継番組のレポーターとしても活躍。

今季絶好調の23歳がメジャー勝利 !!

勝因は2つのスーパーショット直後の冷静さと「290ヤード」

今年初のメジャー「全米プロゴルフ選手権」では、最終日の中盤になっても6人がトップタイで並ぶ大混戦でした。その展開で、最初にコリン・モリカワ選手が優勝に近づいたのが14番のチップインバーディ、そして16番のイーグルで優勝をほぼ確定させました。

しかし、本当にコリン・モリカワ選手の強さを感じたのは2つのスーパーショットが出た14番と16番ではなく、それ以外のホールでした。チップイン直後の15番はフェアウェイが狭いホールですが、モリカワ選手はあっさりとフェアウェイをキープ。また、最終18番はボギー、ダブルボギーもある難しいドッグレッグでしたが無難にパーセーブ。優勝争いの中でもリズムを変えることなくプレーできるメンタルの強さと安定感が優勝の要因だと思います。

ショットの貢献度がツアー3位!
スコアに対するショットの貢献度を示す「ストロークゲインド ティ トゥ グリーン」はツアー3位。新世代のショットメーカー。

ジュニア時代から同じコーチに
8歳の頃から指導を受けているリックコーチは、スイングだけでなくメンタルコーチの役割も果たしている。

試合では冷静だったモリカワだが、表彰式では優勝カップの蓋がとれるハプニングがあり、思わずこの表情に。

モリカワ選手の安定感は今大会だけではありません。プロデビューしてから約1年間、メジャーでもレギュラーの試合でも、試合の初日でも最終日でも同じような雰囲気とリズムでプレーしています。一流プロでもメジャー大会では気合が入りますし、最終日には力むこともあります。しかしモリカワ選手はブレない安定感がある。だからこそ、タイガー・ウッズに次ぐデビュー以来22試合連続予選通過を達成できたと思います。

またモリカワ選手の平均飛距離は290ヤード前後。その飛距離は、コースとの相性も良かったです。最終18番でも320ヤードを飛ばす選手には林が気になりますが、290ヤードであれば気になりません。決して飛ばし屋ではありませんが、ショットの正確性は世界トップクラス。アイアン、アプローチ、パターまで弱点がないので、世界ランク1位になる可能性は高いと思います。

約20年振りに西海岸で開催
カリフォルニア州TPCハーディングパークで開催された「全米プロ」。西海岸で開催されたのは1998年以来だった。

プロ28戦目、メジャー2戦目で優勝
昨年6月にプロ転向したコリン・モリカワはプロになって28試合目、メジャー2試合目のスピードでメジャータイトルを獲得。

優勝を決定づける16番のイーグルパットを決めた直後も小さくガッツポーズしただけだった。


世界の杉ちゃんが診る 今月の一打

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