原英莉花のメジャーVで、早くも黄金世代が学年別歴代最多に!!
「いまどきツアーをデータ斬り!」国内外のゴルフツアーをあらゆるデータで一刀両断 Vol.48
黄金世代の原英莉花が日本女子オープンで公式競技(メジャー)初優勝を飾った。同学年のメジャー制覇は畑岡奈紗、渋野日向子に続く3人目。早くも学年別歴代最多に並んだ。
原英莉花のメジャーVで、早くも黄金世代が学年別歴代最多に!!
1998年度生まれの黄金世代がまたまた記録を打ち立てた。原英莉花が日本女子オープンで小祝さくらとの黄金世代対決を制して国内女子ツアーのメジャー初優勝。畑岡、渋野に続く黄金世代3人目のメジャーチャンピオンに輝いた。
同じ学年の日本選手3人がメジャーを制するのは歴代最多タイ。岡本綾子、大迫たつ子、永田富佐子の1951年度生まれ、小林浩美、中野晶、塩谷育代の1962年度生まれ、そして宮里藍、横峯さくら、藤田さいきの1985年度生まれに並んだ。
特筆すべきは、そのスピードである。3人目がメジャー初優勝した時の年齢は1951年度が永田の35歳、1962年度が塩谷の33歳、1985年度が藤田の24歳だったのに対して今回の原は21歳。同学年でプロテストに一発合格した選手たちを基準にすれば、わずかフル参戦3年目での到達ということになるわけだ。
しかも、直近のメジャー6大会で黄金世代は実に4勝と圧倒的な強さをみせている。昨年はワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップで渋野が勝ち、日本女子プロと日本女子オープンは畑岡が優勝。そして今回の原という流れである。
日本女子オープンに限れば2016年に畑岡が初優勝して以来、5年間で黄金世代が4勝。昨年は優勝が畑岡で大里桃子が2位(3人のタイ)に入り、今年は小祝が単独2位。2年連続で黄金世代の“ワンツーフィニッシュ”なのである。
今年に入って笹生優花ら年下の世代にやや流れが向いていた感があったが、日本女子オープンの大舞台で、しかも畑岡、渋野というエース格2人が不在の中で改めて存在感を示した黄金世代。新記録となる4人目のメジャー覇者が生まれる日は、そう遠くないだろう。
黄金世代の国内メジャー優勝
大会名 | 優勝者 |
---|---|
2016年日本女子オープン | 畑岡奈紗 |
2017年日本女子オープン | 畑岡奈紗 |
2019年ワールドレディスチャンピオンシップサロンパスカップ | 渋野日向子 |
2019年日本女子プロコニカミノルタ杯 | 畑岡奈紗 |
2019年日本女子オープン | 畑岡奈紗 |
2020年日本女子オープン | 原英莉花 |
文・宮井善一
1965年生まれ。和歌山県出身。スポーツニッポン新聞社でゴルフ記者を8年間務め、2004年にフリーのゴルフライターとして独立。ゴルフ誌などに執筆のほか日本プロゴルフ殿堂オフィシャルライターとして活動している。元世界ゴルフ殿堂選考委員。
撮影トーナメント/NEC軽井沢72ゴルフトーナメント
撮影/JGMA
いまどきツアーをデータ斬り!
←デシャンボーのメジャー初Vを支えたのは“小技”の成長!
李知姫が女子オープンで「20年連続予選通過」の快挙!→
シリーズ一覧へ