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スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル&マネジメント VOL.24
ゴルフはミスのゲームというが、確率の高いゲームプランニングを心がければミスがミスでなくなるケースがよくあるもの。またミスを続けて出さないためのメルタルコントロールも学習しよう。90切りのちょっとしたヒントだけでもゴルフのレベルが上がるはずだ。
ゴルフトゥデイ本誌584号/106〜107ページより
【マネジメント編】パー5ホールでは3打目を得意な距離で打つことが最優先です
第2打で距離を稼げばいいスコアが出るとは限らない
パー5ホールをいかに攻めるか。これは90切りの大きなテーマといえると思います。ショットの精度が高いプロやシングルプレーヤーたちはパー5ホールでパーやバーディを多く取りますが、アベレージゴルファーの方々はパー5でスコアを崩してしまうパターンが多く見られます。それは、ショットをうまくつないでいかないと3オンが困難ですし、無理な攻めが大叩きを招きやすいからです。
たとえば480ヤードのパー5ホールがあるとします。ティショットがいい当たりでフェアウェイをキープし、残りは240ヤード。3番ウッドでグリーンの近くまで運びたいところでしょう。でも、ちょっと待ってください。第2打もグッドショットが打てたら3打目は残り40~50ヤードくらいとなりますが、中途半端な距離を正確に打てる自信はありますか?
スイングを加減しなくてはならない距離というのは、ツアープロたちにとっても難しいものです。アマチュアだったら、なおのことです。
それなら、加減しないで打てるほうが安心ですよね。パー5ホールの第2打で大事なのは、3打目で得意な距離を打てる場所へと運んでおくことです。私が以前キャディバッグを担いでいた古閑美保さんは80ヤードが大得意でした。本人も絶対的な自信があると口にしていましたし、2オンが不可能なパー5ホールでは必ず3打目を80ヤードの距離から打つ作戦を立てていたのです。
3打目はフルショットというよりも、8割くらいの力感で気持ちよく振れるスイングがベスト。力んだり緩んだりすることがなく、細工する必要もないから安定した距離が打ちやすいのです。残り240ヤードを2で割れば120ヤード。8番アイアンが得意なら2回使って3オンという作戦もいいと思います。自分の自信のある距離やクラブを上手に活用すればパー5ホールをパーで上がれる回数が増えるはずですよ。
私の大好物は生クリーム。つい食べすぎてしまいます(汗)。
伊能恵子
(いのう・けいこ)
千葉県出身。男女ツアープロをサポートするプロキャディの第一人者。現在は主に片岡大育のキャディをつとめる一方、リンパセラピストとしても活躍中。
【メンタル編】「一度ミスが出ると、またミスが 出そうで怖くなります」
ミスを連発するのは後ろばかり見て前を見ていないから
1つのミスからプレーが崩れてしまう。予期もしなかったミスが突然生じると、パニックに陥ってミスを繰り返してしまう。そんな悩みを訴えるゴルファーはとても多くいますが、ミスしたときってほとんどの人が「オレは一体何をやっているんだ!」と自分を責めている人が多いですよね。もう済んだことなのに、後ろを振り返ってばかりいるわけです。
次のショットをどう打つか、どこを攻めるかを考えないといけないのに、「ちょっとワキがあいたかな?」なんてミスの原因分析を始めてしまうと、次のショットへの集中力が散漫になります。そうしたことによって、結果としてミスを繰り返すことになりやすいのですが、これは後ろばかり見ているのが原因というよりも、前を見ていないところが問題点です。やるべきことをやっていないのです。
ラウンドレッスンをしていて、私はこんなときによく声をかけるのは、「こんな球が打てたらうれしいなと思って構えてください」ということです。「右に行ったらイヤだな」とか「ミスしたくないな」など思うのではなくて、こんな球を打ちたいと思えば何となくカラダが軽やかになるような気がしませんか?
要は過去をひきずらないで、次のショットのいいことをイメージするのです。たとえば昨日、奥さんとケンカして、昨日はあんなことを言われたなと思い出すと腹が立ってきますよね。顔を合わせたらまたケンカになってしまう。でも昨日のことには目を向けないで、「今度、何を食べにいこうか?」とか「駅前に新しい店がオープンしたみたいだから行ってみない?」という具合に会話すれば、楽しい未来に意識がいくから、お互い衝突しなくて済みます。
ゴルフも一緒でボールが同じ場所にあっても、意識の持ちようでショットの結果が大きく変わるものです。難しいかもしれませんが、済んだミスのことは頭から切り離して、「こんな球を打てたら最高だな!」と思うようにしてみてください。
A.「こんな球が出たらうれしいなと思って構えましょう!」
北野正之
(きたの・まさゆき)
1966年5月18日生まれ。93年プロ入り。松原ゴルフガーデン(埼玉県草加市)やサザンヤードCC(茨城県水戸市)などで多くのアマチュアをレッスン。