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グリーンのライン読みは『水の流れ』をイメージ! ポイントは芝目よりも傾斜にあり!
90切りが目標だけど、80台のスコアがなかなか出せない。
そんな人たちはパット数が減らないのも原因の一つだろう。
そこでライン読みの要素でもある「芝目」にどう対応すればいいかを解説。
また上がり3ホールをうまく乗り切るためも思考法もレクチャーする。
ゴルフトゥデイ本誌583号/106〜107ページより
【マネジメント編】芝目よりも傾斜の読みを優先して ラインをイメージしましょう
水の流れをイメージすると傾斜を把握しやすい
パットに関しては傾斜の読み以外に、芝目を読むことも大事という話を聞いたことがあるでしょう。ベント芝のグリーンは昔のコウライ芝のグリーンほど芝目がきつくないので本来はあまり意識しなくていいのですが、芝目も考えてラインのイメージ作りをしている人が案外多いですね。実はこの私もそうでした。
たとえばプライベートで山梨県の富士桜CCでラウンドしたとき、「キャディさん、富士山はどっちでしたっけ?」と訪ねたら、「富士山はこっちだけど、このグリーンの傾斜はこうですよ」とキャディさんは言うのです。高い場所から低い場所に向かって芝目が向くといわれるから、私は富士山の位置を気にしていたのですが、芝目よりも傾斜が大事というわけです。
昨年まで私がキャディをしていた片岡大育プロは高知県のKochi黒潮CCで育った人で、海の近くのコースなのですから、「ココは順目で、ココは逆目」なんて話をするのですが、片岡プロは「いや、それは目の錯覚で、クラブハウスが一番高いところにあるから、ハウスから海に向かって、そこでグリーンがこう造られている。芝目が順目というよりもグリーンの傾斜がそうなっているんだよ」と言い聞かせてくれたことがあります。
山を背にして順目、海に向かって順目というけれど、「それでは、このグリーンの芝目はどうなの?」と難しく考えるよりも、グリーンの一番高いところを見つけて傾斜をよく観察することが重要なのですね。
傾斜がわかりにくい場合は、グリーン上に水を撒いたら水がどう流れるかを想像するといいでしょう。グリーン上にコブとかマウンドがあって傾斜がすごく複雑でも、水の流れをイメージすればラインが読みやすくなります。芝目で迷うのをやめるだけで、あなたもパット数をけっこう減らせるかもしれませんよ。
コロナでプロキャディの仕事ができないので、うさ晴らしにサーフィン!?
伊能恵子
(いのう・けいこ)
千葉県出身。男女ツアープロをサポートするプロキャディの第一人者。現在は主に片岡大育のキャディをつとめる一方、リンパセラピストとしても活躍中。
【マネジメント編】Q「上がり3ホールでいつもスコアを崩してしまいます」
自分を苦しめない思考がスコアロスを防ぐ決め手となる
スタートからとても調子が良くて、「今日はベストスコアを出せるかもしれないな」と期待が高まってくるのはよくあることですよね。そして、迎えた上がり3ホール。ここから次第にプレッシャーが押し寄せてきます。ノーヒットに抑えてきたピッチャーが終盤を迎えた場面で、ノーヒットノーランが頭にちらついてくるのとよく似た心理です。
でもここで、「最後の3ホールを無難に乗り切りたい」と考え出すと、これまでのプレーの流れを断ち切ってしまうことになりやすいので要注意です。これまで積極的に攻めていいスコアを出せているのであれば、最後まで攻め切りましょう。ショットが好調なら下手に守りに入らないこと。安全策をとったつもりが命取りのミスを招いてしまう結果となりかねません。
上がり3ホールでどのような心理になればいいかは、プレーヤー次第だと思います。プロトーナメントも一緒で、最終ホールに近づいたところでスコアボードを見て、「よーし!」と燃えてくる選手もいれば、スコアボードを見てしまうとスコアを崩しやすい選手もいます。自分はどちらのタイプかを実体験してみるといいと思います。
途中でスコアを数えたいという人もいますし、目の前のショットに集中してスコアはホールアウトしてから数えたいという人もいるでしょう。「メンタルが強い」といわれる人は精神的に強いと思われがちですが、あながちそうではなくて、物事に対するとらえ方が違うのです。
どのような思考になればプラスに作用するか。余分なプレッシャーを背負わないで、いかに自分のパフォーマンスを上げていくか。要は、自分を苦しめる考え方をしないということです。「絶対にミスしてはいけない」などと自分を追い詰める思考に走ると、これまでのいい流れが一気に崩れてしまいがちです。自分をラクにするセルフコントロールを心掛けましょう。
A.「自分に余計なプレッシャーを課さないのが一番です!」
北野正之
(きたの・まさゆき)
1966年5月18日生まれ。93年プロ入り。松原ゴルフガーデン(埼玉県草加市)やサザンヤードCC(茨城県水戸市)などで多くのアマチュアをレッスン。