2020年、年間最多3勝の古江彩佳は新たなファイナルラウンドクイーン?
黄金&プラチナ世代女子プロの強さの秘密1|古江彩佳は最終日の平均スコアが抜群に良い
黄金&プラチナ世代女子プロの強さの秘密をデータで分析する企画。第一弾で取り上げるのは古江彩佳。ルーキーイヤーながら最多の3勝をあげることができたのは、勝負所の最終日に秘密が!?
年間最多勝だけでなく、平均ストロークなどのデータでもトップに!
プラチナ世代と言われる2000年生まれで昨季最も活躍した選手が古江彩佳だ。コロナ禍で多くの試合が中止となる中、開催された14試合のうちに3勝を達成。平均ストロークも全選手でトップの「70.1064」だった。パーセーブ率、リカバリー率、さらにはイーグル数も1位と多くのスタッツでNo1のデータを残している。
最終日のスコアの良さとマッチプレーの強さが最多勝をもたらした
最終日にスコアを崩して優勝を逃した選手はたくさんいる。特に勝利に慣れていない若手ほど、プレッシャーのかかる優勝争いで思い通りのプレーができない選手が多い。ところが前年にプロ入りしたばかりで20歳の古江は、最終日に圧倒的な強さを見せた。Finalラウンド平均ストロークは「69.1517」と堂々の1位。全ラウンドの平均ストロークである「70.1064」よりもかなりの好スコアだ。
さらに3勝のうち2勝がプレーオフでの勝利。最も緊張する場面で、まるでベテランのようにナイスショットを放ちパットを沈めた。最終日に好プレーを見せ、プレーオフにも強い古江。技術だけでなく、メンタルの強さも兼ね備えた古江にさらなる期待がかかる。
ところで、2回の「全英女子オープン」優勝を経験し、世界ランキング1位になったこともある申ジエは米女子ツアー時代に“最終日に無類の強さ”を発揮していたことからファイナルラウンドクイーンの異名をとっていた。このまま成長すれば、古江が新たなファイナルラウンドクイーンと呼ばれるようになるかもしれない。
写真/JGMA