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米PGAツアーで使用者急増中!キャロウェイ ローグ ST ドライバーをコースで打ってみた!【後編】

世界ランクNo1のジョン・ラームが使用するドライバーはアマチュアでも使えるのか?

2022/01/31 ゴルフサプリ編集部

キャロウェイのローグ ST MAX

キャロウェイの『ローグ ST MAX』

2代目となるキャロウェイ『ローグ(ROGUE)』の4種類のドライバーを早速コースで打ってみた企画の後編は、フラッグシップモデルの『ローグ ST MAX』と最上位機種の『ローグ MAX LS』である。
どのようなゴルファー向けなのか? ロマン派ゴルフ作家が真相に迫る。

撮影/篠原嗣典

『ローグ ST MAX』は飛ばしの要素が満載だ!

キャロウェイの『ローグ ST MAX』
キャロウェイの『ローグ ST MAX』

2018年にキャロウェイが初代『ローグ(ROGUE)』を市場投入して4年。2022年春。満を持して2代目の『ローグ ST』が発売される(3月末発売予定)。

『ローグ ST MAX LS』、『ローグ ST MAX』、『ローグ ST MAX-D』、『ローグ ST MAX FAST』の4種類というラインナップだ。

キャロウェイのプロ仕様のブランドは『EPIC』であるが、欧米のツアーでは新しい『ローグ ST』のシェアが他社の新製品を抑えて上位になっている。

前編として、『ローグ ST MAX-D』『ローグ ST MAX FAST』のドライバーを打ったが、後編では、真打ち登場という感じで『ローグ ST MAX LS』『ローグ ST MAX』をコースに持ち込んでラウンドをして、わかったことをレポートする。(コースに各ホールでドライバーだけ2回打つ許可をもらい、試打をした)

『ローグ ST MAX LS』は、シリーズの最上位機種。
ツアーで供給されている『ローグ ST MAX ◆◆◆ LS』(◆部分は、トリプルダイアモンドと読む)は別として、名前のごとく、ロースピンで飛ばすドライバーが『ローグ ST MAX LS』だ。

そして、『ローグ ST MAX』は、ブランドの中心になるスタンダードモデルドライバーだ。
まずは、こちらのドライバーについて書くことにする。

試打した『ローグ ST MAX』のスペックは、ロフト9.0度、シャフトは純正4本のうちの1つの「SPEEDER NX 50」のSフレックス。

構えたときに、フェースはストレート。フェースはバルジの膨らみが少なく、平らに見える。これは好みだが、平らなフェースのほうが構えやすいというゴルファーには、好感触を得ると思う。
振ってみると、ボールをとらえようとする挙動は最小限で、邪魔にはならない。

1発目は、少しフェードした中弾道の棒球だった。狙い通りに飛んで、230ヤード。
打音は、パシッという感じの小気味の良い音質で、音量はやや控えめ。キャロウェイらしい打音だ。残響が硬質なので、硬めの感じがするゴルファーもいるかもしれない。

ラウンドを通して、最も飛んだホールでは驚異の245ヤード。これが、あまり飛んだという実感がなく、とにかく転がってランで稼ぐドライバーなのである。

ほぼ全てのホールで、ストレートなボールで狙い通りに行って、思った以上に飛んでいる、という繰り返しだった。

僕の場合、アドレスビューで、フォルムのヒールサイドにボリュームがあってもドローを打つのではなく、少し逃がし気味に無意識に打って調整しているのだと思う。それでも、強いドローバイアスであれば、ボールは左に曲がるが、『ROGUE ST MAX』のドライバーでは、そういうショットは一発も出なかった。

冷静に考えれば、『ローグ ST MAX』のドライバーには、キャロウェイの現時点の最先端テクノロジーが詰め込まれている。飛距離を出すために、わかりやすく初速を上げる機能が、相乗効果を生んで、僕の力とは関係なく飛距離が伸びたのだ。

ボールのコントロールという意味では、持っている技術というか腕前を発揮できて、ストレートなボールを連発したのだと思う。前編で取り上げた『ローグ ST MAX FAST』は、ドライバーがオートマチックに働いてくれて、勝手に狙い通りに行く感じがしたが、『ローグ ST MAX』は、それよりも、打ち手が操っている感じが増す。

好き嫌いの範囲であり、長い目で見れば『FAST』が良い結果を出すかもしれないが、使い熟す面白さを堪能する意味では『MAX』だと思った。

『ローグ ST MAX』ドライバーは、ドライバーショットに自信があって、低めのボールでも良いから飛ばしたいと考えてしまいがちなゴルファーにオススメする。

フラッグシップモデルなので、ある程度打てるゴルファーであれば、アジャストする可能性がある。

打つチャンスがあったら、気楽に打ってみるべきである。見栄を張らなければ、短時間に色々なことを知ることが出来るドライバーに仕上がっているのが、『ローグ ST MAX』なのである。

打てるものなら打ってみな、とメッセージを発している『ローグ ST MAX LS』

キャロウェイの『ローグ ST MAX LS』
キャロウェイの『ローグ ST MAX LS』

『ローグ ST MAX LS』のドライバーは、ロースピンなボールで飛距離を稼ぐ狙いで調整されている。ソールを見ても特別な感じはしないのが、ちょっと面白い。

他の『ローグ ST』のドライバーより、ヘッドの幅を狭くして、重心位置をフェース寄りにしているのだ。

アドレスしてみると、案外と難しそうには見えない。
フェースはあまり膨らみを感じさせず、ペタッとした感じが強い。ヘッドのクラウンは高さがあり、唯一、ハードな印象を与える。

試打した『ローグ ST LS』ドライバーのスペックは、ロフト9.0度、シャフトは純正4本のうちの1つの「Tour AD UB-6」のSフレックス。

『ローグ ST LS』ドライバーを打って、一発目は衝撃だった。
打感はすこぶる良い。やや軽めではあるものの、しっかりとした打ち応えがあって、打音は湿った金属音で打っている気分が盛り上がる音になっている。真芯に当たったことがわかる敏感な手応えもあった。

放たれたボールは、低弾道で、軽くフェードをした。
あまり飛ばないかも、と思わせたが、2打目の地点に行ってみると230ヤード飛んでいた。
かなりの距離を転がったのだと推測された。

ラウンド中10数回打ったが、嘘のように全て同じボールだった。同伴していた友人が、途中まで、ミスショットしているのだと勘違いするような低弾道だが、これが飛ぶのである。

僕のヘッドスピードは40m/sで、参考にならない可能性があったので、ヘッドスピード45m/sの友人に打ってもらったが、やはり低めの中弾道で、飛距離は彼のドライバーよりも15ヤードほど先に行っていた。
「これが正解なの?」と聞かれた。笑いながら頷くしかなかった。

純正のシャフトだけでも5種類もあるので、どれを選ぶかによって、ボールの高さは変わる可能性があるが、ランで稼ぐ低スピン性能はスペシャルだ。

ボールがきれいに上がって、高さがないと、ナイスショットではない感じがしてしまうのは、現代のゴルファーの共通する感覚だと思う。
しかし、『ローグ ST LS』ドライバーの低いボールは、スコアアップと飛距離アップを両立させる可能性を秘めている。

高いボールは曲がると、障害を越えて飛んでいくので、トラブルになり、大叩きになりやすい。
しかし、低い球は、曲がっても怪我が少ない傾向があるのだ。
芯に当てることに自信があるゴルファーと、パワーヒッターでボールが吹き上がってしかたがない、というゴルファーには『ローグ ST LS』ドライバーをオススメする。

挑戦的で、打てるなら打ってみなさい、という上から目線を感じさせる『ローグ ST LS』ドライバーを試打をする際に、注意して欲しいことがある。

ムキになって振らないことだ。

力任せに打って上手く機能するドライバーは、理論上、ほとんど存在しないのだ。パワーが必要な物ほど、クラブの芯、もしくは、芯に近いところに当てることで、パワーが生きるようにできているからだ。

全くといって良いほど、同じボールを繰り返し打った結果、『ローグ ST LS』ドライバーのラウンド平均飛距離は230ヤードで、最高飛距離ホールは240ヤードだった。

惚れ惚れする結果だった。
一昔前なら、一目惚れしていたと思う。
しかし、今の僕は日に日に老いを意識していく下り坂の途中で、あまりにギリギリすぎるドライバーは怖くてチョイスできない……

『ローグ ST MAX LS』ドライバーが、ドンピシャというゴルファーは、一部の少数派に過ぎない。
彼らは、なかなか合うドライバーがないので、可哀想な存在だ。
今回試打をしながら、忘れた頃に市場に出てくる挑戦的な少数派向けのドライバーだと意識して、彼らの喜びの笑顔を想像した。

本当の意味で、鬼に金棒なドライバーになるのが『ローグ ST LS』なのである。
細い絆をたぐり寄せて、巡り会えるゴルファーは幸せ者である。

キャロウェイの『ローグ ST MAX LS』
キャロウェイの『ローグ ST MAX LS』
ロマン派ゴルフ作家 篠原嗣典

文/ロマン派ゴルフ作家 篠原嗣典
1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。


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