『TP TRUSS M2TC パター』は最先端を詰め込んだ近未来パターになった!

テーラーメイドは、『TP TRUSS M2TC パター』を2023年5月26日に発売した。新しい『TP TRUSS パター』は、日本国内専用モデルのパターだ。つや消しのシルバーのヘッドが特徴で、ブレード型(4種)、マレット型(1種)、ツノ型(2種)の全7種類のヘッドデザインをラインアップ。今回試打したのは、ツノ型のセンターシャフトである。

名称にも入っているように最大の特徴は「トラスホーゼル」だが、最新の「カーボンコンポジット トラスホーゼル」を搭載しているのだ。三角ネックの内側がカーボン繊維になっていて、その内側は衝撃吸収材が使われている。打感と打音の向上を狙ったというが、実際には軽くできたことのほうのプラスが大きいと推測できる。

『TP TRUSS M2TC パター』のフェースは、お馴染みの「PURE ROLL インサート」で、ヘッドの素材は「303ステンレススチール」。何の文句も出ないように、現時点で詰め込める要素を全て詰め込んだパターになっていて、お見事!と声をかけたくなってしまった。

さらに観察すると、ソールに面白い特徴が出ている。後方に伸びた2本のツノの部分は、内側がえぐられているのだ。重量を落とすことが目的だが、フェース寄りのトゥとヒールには、ウェイトが埋め込まれている。

これは、前方重心のパターの特徴そのものだ。そういう方面でも最先端のパターを狙ったのだと思われる。

さて、ではいよいよコースで打ってみよう

『TP TRUSS M2TC パター』は、最近のテーラーメイドのツノ型のヘッドで共有されている、フェース長が短めの形状を踏襲している。それにトゥとヒールサイドに目一杯トラスホーゼルが一体化するよう、セットされているのだ。

この時点で、最先端を通り越して近未来のパターのように見えてきた。そんな期待を込めて、試打ラウンドをすることになった。

当日のグリーンコンディションは、9.0フィート。ボールは、使い慣れていてクラブの影響だけに集中できるので『TOUR B X』を使用した。

新しいトラスホーゼルを満喫できるのが日本専用モデルだなんて、ラッキー!!

『TP TRUSS M2TC パター』を打って、わかったポイントをまとめる。

● 打音:ちょうど良い大きさの音量。音質は硬質、残響控え目で芯感がある音。
● 方向性:構えやすい。前方重心の癖が少しあるが、左右のブレなし。
● 距離感:飛びすぎない今風のタッチ。速いグリーン向けを感じる。

試打したラウンドでの第一印象は、ショートパットが外れる不安がなく、入る気しかしなかったことだ。ヘッドとネックの一体感が強烈で不思議な感じなのだが、すぐに打ち慣れて、気持ちが良くなっていった。

小さなヘッドが好きなゴルファーと、最先端が詰め込まれたパターを使いたいゴルファーにオススメだ。

2023年の春の時点で『TP TRUSS M2TC パター』は、最も完成形に近づいたツノ型ヘッドのパターだ。その理由とは…

(1)ショートパットが打ちやすくて、安心感が集中力アップに直結するところ。
(2)前方重心を始めとして最先端のテクノロジーや素材を投入したことで、パターのせいにはできず、全て自分が原因だと考えて腕前を上げるしかない、と考えやすいパターになっているところ。
(3)全ての長さのパットの距離感を合わせるのが簡単なところ。

個人的な感想

個人的に「トラスホーゼル」の最大の効力は、少しのミスヒットなら転がりに大きな影響が出ない点だと考えている。その効力が最も強く発揮されているパターだと感じた。

感じ方は個別のものでまさに十人十色なのだが、『TP TRUSS M2TC パター』のカラーのいぶし銀というか、銀鼠というか、明るいグレーが宇宙船のカラーみたいで近未来っぽさという意味では機能している。遊び心と捉えてもいい。しかし、中にはピンと来ないゴルファーもいると思った。

新時代を担うパターとして『TP TRUSS M2TC パター』は、高得点を叩き出した。間違いなく、自分の平均スコアを上げてくれる1本だと確信もした。日本専用モデルということで、この国のゴルファーで良かった、と思えるパターとして打ってみるべきである。




篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。


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