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よくある中空アイアンではない!「233HF アイアン」は後継機種ではなく、高性能で飛距離が出る全く新しい中空アイアンだ!

満を持して登場したブリヂストンスポーツの中空アイアン 「233HF」をロマン派ゴルフ作家が検証する!

2023/08/12 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典

最先端の中空アイアン「233HF」は、高機能でゴルファーを唸らせる魅力が詰め込まれている!

233HF アイアン

「233HF アイアン」を打ってラウンドして、わかったことを挙げる。

● 打音打感:音量控えめ。濡れた鞭系に硬質が混じる音。やわらかめの打感、手応えはしっかり。
● 弾道球筋:高弾道。左に行きにくく、曲がり少ない。スピンはぶっ飛び系ではかかるほう。
● 飛距離:ショートアイアンは飛び系、ミドルはぶっ飛び系。

最初に感じたのは、左に行かないので、思い切って振り切れる安心があることだ。フェース長が長めであることの効果だと思われるが、逆に右にすっぽ抜けるミスが怖いゴルファーは、注意が必要だ。

次に、前モデルまでのアイアンはぶっ飛び系の飛距離性能を前面に出していたので、番手間の隙間が大きくなる部分がショートアイアンで発生していたのだが、「233HF アイアン」は大きく変わった。

ショートアイアン

番手差に大きな開きはなく、距離感が合わせやすくなった。スピンもしっかりとかかるので、スコアメイクに貢献してくれそうな期待をさせる。

ミドルアイアン

多少乱暴ではあるが、ぶっ飛び系の飛距離性能をフルに発揮してくる。
距離を合わせるという使い方よりは、直感的に打っていくことを面白がるのが「233HF アイアン」のミドルアイアンの使い方の正解になると感じた。

まとめ

実際に試打ラウンドをしたときのスコアは、自分のアイアン使用時の平均スコアとほぼ一緒だった。違和感なく使えている証拠である。

中空構造のアイアンで古いタイプは、ユーティリティを打っているような感覚があり、やさしいけれどアイアンに求める精度が出せないものが多かった。一昨年ぐらいから、やさしさを維持してよりアイアンらしくなった中空アイアンが出現して、現在は一気に多様化しながら広まりつつある。

「233HF アイアン」の最大のプラスポイント

「233HF アイアン」は、新しいタイプに分類される。面白いのは、打感の良さだ。
打ち応えや手応えは中空アイアンではなく、ツアーモデルのハーフキャビティという感じなのだ。特に、ミドルアイアンはお見事だと感じた。

打感などの感性の部分はどうでも良い、という人もいる。一理あると思うが、ゴルフはメンタルの作用を完全に断ち切ると成立しないゲームであることも事実なのだ。成功体験や気持ち良さなどとリンクして、機能以上に成果を出すことができるクラブは、打感などの感性と関係している。そのため、トッププロは、それにこだわるのである。

そして、「233HF アイアン」は一般のアマチュア用にチューニングされているアイアンだ。しかし「B シリーズ」のラインアップにあるプライドのような、ツアーモデルらしさがある。実は、それこそが最大のプラスポイントだと言える。

常に向上心を失わずに、ワンランク上を狙い続けるゴルファーに使ってほしい。パワー不足を補ってくれるだけではなく、スコアメイクの面白さもちゃんと味わえる。ただのぶっ飛び系のアイアンがほしいなら、別のアイアンのほうが向いている。

「233HF アイアン」は、よくある中空アイアンではないところがいいのである。




篠原嗣典

篠原嗣典
ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。


コースに持ち込み、ロマン派ゴルフ作家が検証
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