ドライバーのシャフトを「ツアーAD GC」に変更した意図とは?

石川はこれまでドライバー(キャロウェイ パラダイムAi スモーク◆◆◆(トリプルダイヤモンド) には「ツアーAD TP」を装着していました。それを「ツアー選手権」からは同じグラファイトデザインの新モデル「ツアーAD GC」(スペックは6S)に変更しました。

ドライバーのシャフトを変更する目的は「飛距離を伸ばしたい」「安定性を増したい」などが挙げられます。これはアマチュアだけでなくプロも同じでしょう。

予選会で出場権を得た「全米オープン」目前のタイミングでの変更にはどんな意図があるのか気になるところ。そこで本人に質問したところ、返ってきたのは予想外の答えでした。

「僕の好きな3U、4U(いずれもキャロウェイAPEX UW。シャフトはツアーAD UB。フレックスX)にフィーリングが近くなったというか。他のクラブとの“流れ”を良くしたかったんです」(石川)

この言葉は皆さんもぜひ胸にとどめておいてほしいものです。

新しいドライバーかシャフトを買おうと思った際、多くの場合は手ぶらか、せいぜい持っていくとしても、今使っているドライバーくらいではないでしょうか。

そこで様々なモデルやスペックを試打してデータやフィーリングの良かったものを購入する、というパターンが多いと思います。ですが、ここに大きなリスクが潜んでいます。

実際のラウンドではドライバーを2度続けて打つことはティショットが確実にOBで打ち直す。あるいは暫定球を打つケースを除くとまずありません。

ドライバーを打った次の2打目ではフェアウェイウッド、ユーティリティ、アイアンとあらゆる種類のクラブを打つ可能性があります。前述のようにドライバーのみを試打して買うと、他のクラブ(シャフト)と特徴が全く逆になっていることもあり得ます。

ラウンドで「ドライバーはいいけど、他のクラブが全くダメ」あるいはその逆の経験があったとしたら、そもそもドライバーと他の番手の特徴が違っているので、両方調子がいい(両方の特徴に合わせて対応できる)ことはあり得ない、となってしまうのです。

クラブ(シャフト)選びは石川遼を参考に

ですので、石川が言っていた「他の番手との流れをよくする」ことは一般アマチュアも真似した方がいいのは間違いありません。

新しいクラブを購入する際はできればキャディバッグを丸ごと持参で。不可能な場合は現在のスペックをメモするなどして、全体の流れを考慮した上でスペックを決めることがオススメです。

ドライバーと2打目以降に使うクラブの特徴を合わせれば、ミスの可能性が確実に減り、スコアアップに直結します。

「すごくいいクラブに出会えた」

石川は「すごくいいクラブに出会えた」と絶賛していましたが、これはドライバー単体のことではなく、全体の流れが良くなったことへの満足感だと思われます。そのことは最終日に「63」をマークして5打ビハインドの16位から勝利にあと一歩まで迫ったことが証明しています。

次のクラブ(シャフト)選びの際はぜひ石川の言葉を思い出してください。


(取材・文/森伊知郎)