ニューモデルは“上がりやすいスプーン”が主流に
昨年の秋から今年の春にかけて、各メーカーからニューモデルがどんどんリリースされました。それらのクラブを見たり打ったりして、ボクの中で大きな変化を感じたことが一つあります。それは何かというと、ニューモデルの3Wは球が上がるようになっていること。
球の高さが出るといってもアスリートに限った話ではなく、ドライバーのHSにして40~42m/sくらいで打っても「しっかりセカンドで(地べたから)打てるな」というモデルが多くなっています。結論から言えば、アマチュアの皆さんもスプーンを諦めなくてよくなった、ということですね。
“ぶっ飛びスプーン”の時代を経て、3Wがやさしくなった
思い返せば、10年ちょっと前に「ロケットボールズ」(テーラーメイド)や「X ホット」(キャロウェイ)といった“飛び系スプーン”の代名詞であり、大きなターニングポイントになった2つのモデルが人気になってから、FWは低スピン化と飛距離の競争になっていきました。その結果として、一般アマチュアがセカンドで打ったときに「3Wよりも5Wの方が飛ぶ」という“逆転現象”のようなものが起こることに。
アマチュアにとっては、ロフトがついている5Wの方が球が上がりやすくて、地べたからは5Wの方がトータルの飛距離が出ちゃう、という……。なのでボク自身がラウンドするときも、3Wはバッグに入れていませんでした。
ところが今は、いろいろなクラブを打っていく中で「しっかり打てる3W」ができて、もうほとんどのモデルがそういうふうに変化している。だからこそ今は、3Wに対する考え方を変えてもいいんじゃないか、という転換点になってます。
ドライバーのノウハウがFWに投入されるようになった
3Wで球が上がりやすくなったのはどうしてでしょうか? 背景にはドライバーの進化があると見ています。ドライバーの進化って何かというと、打点がブレても球が曲がりにくいこと。また、コンポジットのヘッドも含めて、重心設計の自由度がかなり高くなっている。そこで培われたテクノロジーが3W、ひいてはFWにもしっかり生かされるようになってきて、ミスヒットをカバーしつつ打ち出しの高さが出せるようになったのでは、と予想されます。
ドライバーの進化とノウハウが、同じウッド系のFWにしっかり落とし込まれている、ということ。いわゆる“セカンドで飛ばせるクラブ”として、3Wが打てればかなり役に立ちます。アマチュアの皆さんも、FWを買い替えるいいタイミングかもしれませんね。
鹿又芳典
かのまた・よしのり 1968年生まれ。年間試打数2000本超え。全てのクラブに精通するクラフトマン。豊かな知識と評価の的確さで引っ張りだこ。ゴルフショップマジック代表。







