ボディターンを止めずに左ヒジでリリースを促す
左手の締めよりマイルドにたぐり込める
ホーガン流のスナップ動作でヘッドのリリースポイントを決めるのは、右手の動きだけでは難しいと森プロは言う。
「まずダウンのカラダ全体の動きでリリースできる右ヒジの位置が決まります。そこから右手のスナップ動作だけでヘッドをリリースするイメージだと、アプローチ程度なら振り遅れませんが、フルショットでは間に合いません。
そこで大切なのが、左サイドによるグリップエンドのたぐり動作です。左手の3本指、左ヒジ、左肩などでたぐることで、ヘッドがスムーズにリリースされて、厚いインパクトにつながります」
この感覚をマスターするには、左ヒジでのたぐり動作を意識するのがベターだという。
「スペインのレジェンド、ホセ・マリア・オラサバルのように、左ヒジの動きでリリースを促すと、フェースターンやヘッドの入射角が安定しやすくなります」
手元に頼らず当てる
スナップ動作の操作には左腕のサポートが有効
“左のカベ”に頼らないリリース
左がかわすことで右の動きを促す
ボディターンに頼りすぎずに振り抜ける
左ヒジを引き付けるたぐり動作は、左ヒジを抜くカット打ちではない、と森プロ。
「左ヒジを曲げる、後ろに引くというのが目的ではなく、あくまでグリップエンドを効率よくたぐるための手段です。
バランスよく操作性を高めるには、左手首をこねず、左ヒジの引き付け具合でヘッドを加速させ、右手のスナップ動作でポンと打面を合わせられる余裕を生み出すことです。この感覚がつかめると、たとえば斜面や悪いライで下半身の動きが制限されても、左ヒジの運動量でヘッドの走りやフェースターンを調整でき、操作性を損なわないショットメイクができるようになります」
練習法としては、ショートアイアンでハーフショットを繰り返すのがベター。左腰のターンの量と左ヒジの引き付け具合をいろいろ変えて、自分なりの組み合わせ方を探してみよう。
ホーガンは左手3本指でたぐり動作を調整した
Ben Hogan
ベン・ホーガン(1912~1997)
アメリカ・テキサス州出身。身長173cm、体重68kg。ツアー通算64勝。メジャー3勝後の1949年に自動車事故で瀕死の重傷を負うが、翌年に復帰。以後、メジャーでは1953年の3冠を含む6勝を加え、グランドスラマーに。1948年に『パワー・ゴルフ』、1957年にレッスンのバイブルと呼ばれる『モダン・ゴルフ』を著し、現代でもそのスイング理論は多くのゴルファーに影響を与え続けている。
ホーガンアナリスト 森 守洋
ベン・ホーガン(1912~1997)を手本としたダウンブローの達人・陳清波に師事。現在もホーガンの技術研究に余念がない。




