竹田麗央はアドレスで両肩をストーンと落とす。適度な脱力とゆったりリズムのスイングが飛ぶ秘訣
進化する技術「私流」トーナメントにおけるプロのコメントからテクニックを深掘り!VOL.23
竹田麗央のドライバー
国内ツアーでは3勝を挙げ、海外メジャー初挑戦となった全米女子オープンでは9位タイと好調な竹田麗央。現在、メルセデスランキング2位と、年間女王を十分狙える位置にいる。彼女にとって最大の武器は、トップクラスの飛距離を誇るドライバーショットだ。聞けば、打つ際に気をつけているポイントが3つあるという。
GOLF TODAY本誌 No.627/124〜125ページより
撮影トーナメント/ワールドレディス・サロンパスカップ、ブリヂストンレディス 撮影/相田克己
上体の突っ込み を抑えながら、フィニッシュまで 振り切る
スイング中に力まないように肩の力を抜く
スタッツの中で唯一チェックするのがドライビングディスタンスというように、飛ばしに関してはこだわりを持っている竹田麗央。単に飛ぶだけではなく、左右のブレを抑えた“飛んで曲がらない”ショットを目指す。
そのために、竹田がスイング中に気をつけているポイントが3つある。1つが上体の力を抜くことだ。
竹田麗央「アドレスする際に、一度両肩をストーンと落とすような感じで脱力すると、スイング中も力が入りにくくなります」
力が入ったままスイングすると、リズムが速くなり、ミスショットの要因になるという。
2つ目はダウンスイングで上体が目標方向に突っ込まないようにすることだ。
竹田麗央「自分でスイング動画を見て気がついたのですが、調子が悪い時は上体が突っ込む傾向があるので、そこは気をつけています」
上体が突っ込むと、クラブがアウトサイドから下りやすく、ミート率も落ちるので、体の軸を中心に回転することを心がけているとのこと。
3つ目は、フィニッシュまで振り切ること。
竹田麗央「左に曲がる球が多いときは、体が止まっていたりするので、そんな時はしっかりとフィニッシュまで振り切るようにしています」。
トーナメントの最中でも微調整することによって、ショットの方向性を修正する竹田。そういうところが昨年よりも成長した部分であり、今季の活躍にもつながっている。
竹田麗央「基本的にはスイングリズムを大切にしています。自分のリズムで振れることが一番です」。
ゆったりとしたリズムから放たれる豪快なドライバーショットを武器に、後半戦はさらなる成長が望めそうだ。
スイング中はリズムが速くならないように、軸を中心に体を回転することを心がけている竹田。ダウンスイングからインパクトにかけては、上体が目標方向に突っ込まないように、ヘッド・ビハインド・ザ・ボールを意識する。ただし、インパクト後もボールがあった位置を見ることはなく、体の回転を優先する。その方が、フィニッシュまで一気に振り抜けるからだ。
アドレスでは両肩をスッと下ろし、首が長く見えるように
アベレージゴルファーの場合、飛距離を意識すると、腕に力が入り、両肩の位置が高くなるが、竹田にはその動きが全くない。リラックスしてスイングするために、アドレスでは両肩を一度ストーンと落とすようにしているからだ。この脱力があるからこそ、リズムよくクラブを振り抜ける。
フィニッシュでは体重を左足に乗せ十分に上体を回そう
フィニッシュまで振り切ることも竹田のこだわりとなっている。インパクト後に体が止まってしまうと、打球が左へ曲がることが多くなる。左足にしっかりと体重を乗せていき、胸が左サイドを向くくらいまで体を回していく。完全に振り切るからこそ、ヘッドスピードも上がり、ビッグドライブを生み出すことができる。
ダウンスイングからフォローにかけて上体の前傾角度をキープしておく
竹田のスイングで特徴的なのは、ダウンスイングからフォローにかけて、上体の前傾角度がほとんど変わっていないことだ。同時に頭の高さも変わらないため、インパクトではクラブフェースの芯でボールをとらえることができる。当然、飛距離アップにもつながる。
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