インパクトイメージを勘違いしているのが原因?
前回に続き、ユーティリティ(以下UT)に関するお悩みを紹介します。ロフト24度前後のUTといえばミドルアイアンに代わる存在として人気急上昇中ですが、2ヵ月前に26度のUTを購入したMさんから「ロフト通りに飛んでくれない」との相談を受けました。当たった時に打球が上がりすぎるというのです。
Mさんはゴルフ歴6年の40歳。平均スコアは90台後半で、時おり100を打つこともあるアベレージゴルファー。安定して90台前半で回れるようになるのが今年の目標だそうです。スイング的にはすくい打つ傾向があります。ダウンスイングで手首が早く解けるアーリーリリースが原因ですが、案の定、UTでボールが上がりすぎるのもそのせいでした。
アーリーリリースを直そうとお話ししているうちに気づいたのは、Mさんのインパクトイメージのカン違い。「インパクトはアドレスの再現」というのを文字通りやろうとしておられたため、肩や腰のラインがアドレス同様スクエアになったところでインパクトするようにしておられました。これだとダウンスイングからインパクトで体の動きが止まり、手元の行き場がなくなるのでリリースせざるを得なくなります。
インパクトではアドレス時よりもやや腰が開くので、Mさんに「腰を止めずに回し続けてください」とアドバイスしたところすぐにできましたが、振り遅れてフェースが開いて当たるようになりました。ただ、そうなるのは織り込み済みだったので、体の右サイドでインパクトするイメージをもっていただきました。アドレス時のクラブヘッドの位置が時計の文字盤でいう6時だとしたら、8時のところでインパクトするイメージでスイングしていただいたのです。
こうするとリリースのタイミングが合ってきます。リリースポイントが早いように感じますが、以前と違って腰が回りだしたMさんにはドンピシャ。以前は絶対にハンドファーストのインパクトになりませんでしたが、腰が回って手元が詰まらなくなり、インパクトがハンドファーストになって結果的に打球が上がりすぎなくなりました。
一連の動きを定着させるため、Mさんには練習で“インパクトドリル”をやっていただくようお願いしました。アドレスしたらインパクトの形を作り、そこからスイングを始動してボールを打ち、フィニッシュまでしっかり振り切るメニューです。リリースのタイミングはまだ若干不安定なMさんですが、インパクトで体が止まることはなくなっています。
勝又優美
かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。







