バックスピンのかけ方

極意1 ヘッドを上から入れる

2バウンド目でボールの勢いをいかに殺すかが勝負!
1(ファースト)バウンド目はボールが前方に進む力が強いため、2(ツー)バウンド目でボールの勢いを殺す(抑える)。バックスピンをしっかり効かすと、ボールが芝を噛んでブレーキがかかる。そこからはパットと同様、コロがってカップに寄っていくイメージで距離感を作るのが藤田流。

難しい状況でのとっておきのテクニック

バックスピン(以下スピン)をかけずにシンプルにコロがす、というのが私のアプローチの原則ですが、スピンをかけなければピンに寄らない場面があります。とくにグリーンが硬くて速い、ピンポジションが難しいといったケースは、スピンをしっかり効かせたほうが、距離感を出しやすくピンチを脱出できます。

ただし、スピンをかけるにはボールのライが良いことが絶対条件で、ラフはもちろん、地面が硬かったり左足下がりの傾斜などでは、いくらテクニックを使ってもスピンが十分にかからないので注意しましょう。

ポイントは、ウェッジのフェースをほんの少し開いた上で、鋭角な入射角を作ること。本来はボールが高く上がってしまうところを上から押さえて低く強く出す。私の場合、ヘッドの入れ方はバンカーショットに近く、2バウンド目のスピンを重要視してタテ距離を合わせます。

フェースを少し開く

鋭角な入射角を作る

下から入れるのはNG

極意2 アウトサイド・インに振る

「だるま落とし」のイメージ

ハンドファーストの形をキープしたままボールを低く強く打ち出す!

トゥ側から上げる

極意3 ボールを低く強く打ち出す

フェースを開けばクラブが刺さらない

ヘッドを上から入れて鋭角な入射角を作ると、ウェッジの刃(リーディングエッジ)が地面に刺さったり突っかかったりします。アドレスでフェースを開くのはこれを防ぐためで、少し開くことでバウンスが使いやすくなり、上から入れても刺さらずに滑ってくれます。

そしてオープンスタンスに構えたら、スタンスなりにスイングしましょう。目標に対してアウトサイド・インに振ることが大切で、テークバックはフェースのトゥ側から上げて、ダウンスイングはヒール側から振り下ろす。クラブをインサイドに引いてしまう人でも、このイメージを持てばクラブがアウトサイドに上がり、鋭角な入射角を作りやすくなります。

一番重要なのは、ヘッドを上から入れてハンドファーストにボールをとらえることです。ダウンスイングで手元を先行させたら、ハンドファーストの形をキープしたままボールを低く強く打ち出します。私は「だるま落とし」のイメージでヘッドを走らせていきます。

つまり、ロフト角の大きいウェッジ+フェースを開く、というボールが高く上がる条件の中で、上から押さえ込んで低く強く打ち出すことがとても大事。難易度はかなり高いですが、グリーン周りの大きな武器になるので地道に練習してマスターしましょう。




藤田寛之
ふじた・ひろゆき
(葛城ゴルフ倶楽部)
1969年6月16日生まれ。168㎝、70㎏。福岡県出身。レギュラーツアー18勝、シニアツアー3勝。2012年は年間4勝を挙げ、43歳にして初の賞金王に輝いた。23年は日本シニアオープン優勝。リカバリー率1位を4回も獲得している「寄せの達人」。