三浦技研の新作「TC-102」に運命感じちゃった!? 『ミスになりにくいのに、ミスしたらミスだと教えてくれる』のが最高!
ゴルフライターT島が切り込む!フィッティングショップだから分かるゴルフギア最新事情/第184回

ミスになりにくいアイアンはうれしい。でも、ミスショットであることが、感触として手に伝わってこないと、それはそれでちょっと不安になる。やさしいアイアン、良いアイアンとは? 仕上げ違いの同モデルアイアンを2セット買った変わりモノのフィッター・野倉氏(大蔵ゴルフスタジオ)と、1年に何度も新作クラブに“運命を感じてしまう”ゴルフギアライター・T島氏が語り合います。
ミスはミスとして、手に伝えてきてほしい
T島 今回はアイアンのお話です。最近、同じアイアンを“仕上げ違い”で2セット買った、フィッター・野倉くんに理想のアイアンについて聞いてみましょう。
野倉 キャロウェイのX-フォージド(2024)のノーメッキとブラック(黒色酸化仕上げ)を買ったダイナマンこと野倉です。まず、構えやすいことが大切だと思っております。構えやすく、調整できること。そしてイメージと距離が合うこと。最後に、ミスがわかることですね。
T島 素晴らしい。同じアイアンを2セット買うだけある! X-フォージド(2024)っていいアイアンだよね。やさしいアイアンって、ミスがミスにならないって言うじゃない? でも、「インフォメーション=ミスした感触」は欲しいよね。

野倉 「当たり薄っ!」とかですよね。わかります。僕は練習好きなので、ミスしたことを伝えてもらえれば、努力目標が生まれます。
T島 その日のミスの傾向がわかるし、ミスがミスにならないけど、何処に当たってるかわからないってのもコワイものね。
野倉 はい。飛距離がとっても欲しいのに、インフォーメーションがあまり伝わってこないという理由で、飛び系アイアンを使わないT島さんですものね。
T島 飛ばしたかったら一番手上げればいい話なのよ! アイアンは“特別に”飛ばなくていいと思っている派です!
人気モデル「TC-302」やさしさと打ちやすさだと!?
T島 っていうか、運命のアイアンに巡り合った気がする。
野倉 っていうか、運命の出会い多すぎませんか?(笑)
T島 それを言うな。運命の相手は三浦技研さんから発表された「TC-102アイアン」です! 新製品発表会で打ってきました。
野倉 おお! フィッター金子さんも「TC-102アイアン」絶賛でしたよ。「TC-101」という前作は、大蔵ゴルフスタジオでも大人気のハーフキャビティでした。三浦技研さんの軟鉄鍛造らしい、歯ごたえがあるというか。ハーフキャビティなのに、マッスルバックみたいで、しかも打感最高! なアイアンでしたよね?
T島 そうなのよ「TC-101」は、還暦過ぎたT島には正直8番までは何とか! というアイアンでしたが、「TC-102」は「TC-302」の立場はどうなるの!? と思っちゃったぐらい打ちやすかったです。
野倉 そうなんですね。僕はまだ打っていないので楽しみです。
T島 僕もミスがミスになりにくいけど、ミスしたことのフィードバックがあるアイアンが好きなんです。「TC-102」は、ミスになりにくいうえに、フィードバックがしっかりある! そして、ボールを芯で捉えた時には打感最高! という感じなんですわ。
野倉 「TC-302」は大蔵ゴルフスタジオでも大人気ですが、「TC-302」と比較してもミスに強いですか?
T島 「TC-302」は構えたときから、“おっ何だか使えそう“という安心感があるよね。「TC-102」は「TC-101」の後継というだけでも、なんというか緊張しちゃうんだけど、これが打てちゃうわけですよ! あと「TC-302」は7番でロフトが31度と、今どきアイアンなロフト設定です。「TC-102」は33度、今どきのアイアンと比べるとロフトが寝ていますね。だから、ボールが上がってくれます。5番も26度なんで、ボールが上がって、打ちやすかったりします。

野倉 「TC-302」よりはシャープな形状に見えますが、かなりミスヒットに強いという感じですか?
T島 ヘッドサイズも大きく、深めのキャビティな「T-302」のほうが、ミスには強いです。三浦技研の社長さんに直接お話を伺ったんだけどね。『素材もサイズも重心位置もほとんど変わらないけど、インパクト時のヘッドの変形具合を分析することで、劇的に変わったりするんです』って仰ってました。分析結果を活かして、番手ごとにバックフェースの形状を微細に変化させているそうです。三浦技研は、ゴルフクラブのすごく深いところまで潜って、開発しています。
野倉 そうなんですね。フィッター・金子によるとソールの当たり方がとても良かったと言っていましたが、その辺については?
T島 それは三浦技研の十八番というか、リーディングエッジを上手く落として、地面とコンタクトした上で、フェースにボールが乗ったら、ズバッと抜けていくという……“ミウラワールドな感じ”なのです。
野倉 ソールが当たらないアイアンって、ボールの当たりが薄くなりますもんね。

T島 そうそう、やっぱりソールには三浦技研のこだわりを感じた。あと三浦技研の会長さんは『トゥ側の重量が大切』だと、こだわっていたらしいんだけど、2022年に発売された「KM-700」では大胆にトゥ側を落としていたんだよね。会長さんのこだわりも進化しているみたいですね。
野倉 面白いですね。「TC-102」も大胆に落としてますね。
T島 うんうん。職人の感覚に加えて、最新の分析も取り入れて、軟鉄鍛造アイアンを進化させているわけですよ。
野倉 さすが、世界のミウラですね。
T島 そう! PXGの本社に取材に行ったときも、アメリカのメディアの人たちに、『日本にミウラみたいなメーカーは他にないのか?』とかなり聞かれたんだよね。

野倉 ロフト設定はPWが45度、そんなに立っていないのにGW(50度)がラインナップされているんですね。
T島 このGWが上手いこと出来てるんですよ。アイアン感覚で使えるのがうれしい。これって今どきアイアンにはなかなかというか、ほぼないんです。アイアン感覚で構えられて、打てる、50度前後の番手。アマチュア的には、この番手ではそんなにスピン要らないし。
野倉 なるほど。T島さんはGWまで欲しい! ということですね。
T島 ぜひとも打ってみて欲しい番手です。
野倉 まとめると「TC-102」は、打感が良くて、ミスヒットですよーって教えてくれるけど、ミスになりにくいやさしさもある。ソールがよく出来ているので、芝の上で現場力がある。ただロフト角は大きめなので、アイアンも飛ばしたい人には向いていない。
T島 完璧です。T島のアイアンの理想形なのかもしれない! ちなみに豆知識ですが USAのMIURAでは「TC-202」という型番となっております。
野倉 豆知識ですね。「TC-102」の発売は2025年4月18日です。この記事が公開される頃には、大蔵ゴルフスタジオにも試打ヘッドが届いていると思いますので、お問い合わせください!
T島 人気出そうだよね。T島的には三浦技研の社長さんがT島のことを覚えていてくださり、うれしかったです。ということで、三浦技研の「TC-102」ぜひお試しを!

三浦技研から究極の軟鉄鍛造アイアン「TC-102」が登場!
1994年MGヘッドの1シリーズ誕生から四半世紀、ついに究極の鍛造ヘッドが誕生した。

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T島氏のプロフィール
ゴルフ関連のライター、動画撮影編集、ブロガー、フォトグラファー、YouTuber的な(笑)、いろいろやってます。ゴルフ、クルマ、カメラ、音楽、映画、ガジェット、が好きです。以前は、店舗の運営、出店、立て直しを25年やってましたが、何故かこんな仕事をしています。
大蔵ゴルフスタジオ
上記動画はT島氏が特派員ブログを勤めている東京都世田谷にあります大蔵ゴルフスタジオの説明。大蔵ゴルフスタジオ世田谷のクラブフィッティングの流れを説明しています。
取材協力/大蔵ゴルフスタジオ世田谷
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