ミズノ「Mizuno Pro S-3 アイアン」はナチュラルに打ちやすい! 快感打感の軟鉄鍛造ハーフキャビティ
『Mizuno Pro S-3 アイアン』をロマン派ゴルフ作家が検証する!

ミズノは『Mizuno Pro S-3 アイアン』を2025年3月7日に発売。『S-3』のSはSignatureを意味していて、Mizuno Proに求められる性能を“深化”させた新『S』シリーズということになる。その第1弾モデル『Mizuno Pro S-3 アイアン』をコースで試してきた。
ショットの良し悪しを教えてくれる“上達に導く打感”を追求
ミズノは『Mizuno Pro S-3 アイアン』のキャッチコピーは、“打感の頂きへ。”である。
打音、打感を極めたツアーキャビティを目指して、素材から見直され、軟鉄がお馴染みの「S25C」から、不純物をJIS規格の約50%に抑えた「S25CM」になった。これによって、響きの長い澄んだ打球音を生み出せるようになった。そして、こちらもお馴染みとなっている、1本の丸棒をフェースからネックまで一体成型するミズノ独自の鍛造製法「「グレインフローフォージド」製法を採用。仕上げに銅下メッキを入れて、打感のやわらかさにこだわった。
打音は、音色を数十ヘルツで単位でチューニングを施した。ミズノの公式ホームページでは、ステンレス鍛造アイアン、一般的ななべさんアイアン、ミズノの軟鉄鍛造アイアンの音の違いを、実際の音色で聴くことができる。興味のある方は、下のアドレスから確かめてみてほしい。
https://jpn.mizuno.com/golf/mizunopro_s3_t1t3
そして、ソールが「トリプルカットソール」になって、リーディングエッジとトレーリングエッジをグラインドしたことで、フルショットの際に抜けが良くなっている。

実際に、練習場で少し打って、その打音と打感の良さは一発で実感したが、アイアンはコースの芝生の上で使用してみて、初めてわかるのだ。
ワクワクしながら、試打ラウンドに突入した。
試打した日は、気温-3℃〜7℃で、快晴、微風。
ボールは打ち慣れていてクラブだけの影響に集中出来る『TOUR B X』を使用した。
Mizuno Pro S-3 は完成されたツアーキャビティで少し飛ぶ!
『Mizuno Pro S-3 アイアン』を使用してラウンドし、わかったことを挙げる。
打音打感/
音量はちょうど良い、濡れた鞭系で残響が最小限のクリアな音質。
打ち応えはしっかりした乗り感あり、手応えは敏感。
弾道スピン/
低めの高弾道。曲がりに敏感。スピンはハイレベルで強め。
小細工よりもフルショットが得意なアイアン。
飛距離/
半番手弱飛ぶイメージ。
※#7のロフトは34度設定。

『Mizuno Pro S-3 アイアン』は、まず、ヘッドが小さくてシャープ。ボールが大きく見えるほどだ。
見た目の印象はサテン仕上げが高級感を増して、手触りなども良くて好感を持った。ツアーアイアンは、見た目の美しさも機能だと思う。
実際のラウンドで、スコアは良く、気持ちよく打つことができた。打球感は、キャッチコピーの通り、ボールがフェースのどこに当たったかを正確に伝えてきてくれる。それでいて、芯を喰えばやわらかく、心地良い。寛容性という点では、ポケットキャビティアイアンのほうが優れているだろう。だが、ロフト角34度(#7)という設定によって、ナチュラルなボールの上がりやすさがある。
ただ、試打シャフトが、Dynamic Gold 120だったため、ヘッドスピード40m/sの身では少々ハードであった。その点を除けば、ツアーキャビティアイアンとして、素晴らしい出来だと感じた。
『Mizuno Pro S-3 アイアン』を一言でいえば、色々な意味でナチュラル。無駄なところが一切なく、いわゆる変な癖もない。また、バックスピンのかかり具合がオートマチックで、小細工を必要としないところだ。これに関しては、好みであるが、多数決で判断すれば、『Mizuno Pro S-3 アイアン』のほうが、マッスルバックよりも扱いやすいと感じる人のほうが多いであろう。

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篠原嗣典。ロマン派ゴルフ作家。1965年生まれ。東京都文京区生まれ。板橋区在住。中一でコースデビュー、以後、競技ゴルフと命懸けの恋愛に明け暮れる青春を過ごして、ゴルフショップのバイヤー、広告代理店を経て、2000年にメルマガ【Golf Planet】を発行し、ゴルフエッセイストとしてでビュー。試打インプレッションなどでも活躍中。日本ゴルフジャーナリスト協会会員。