トルクレスパターはフェースがストローク方向に向きやすいのが特徴です

T島 最近、よく「トルクレスパターって良いの?」と聞かれるのだけど、“良いの?”と聞かれるとモヤモヤします。
野倉 聞いてきた人にとっての「良いの?」なのか、パターとして「良いの?」なのか、どっちの意味で聞いてるのかわからなくてモヤモヤするんですね(笑)。
T島 そう。どんなクラブも良いところもあれば、悪いところというか、弱点もあるよね。
野倉 トルクフリーとかゼロトルクとかトルクレスとか、言い方はいろいろありますけど、一般的なのはトルクレスだですかね。トルクレスを簡単に説明すると、フェースバランスは掌にパターのシャフト部分を乗せて一方に傾かないようにバランスを取ると、フェースが上を向きますよね? 対してトルクレスパターは、ヘッドのトゥ側が上を向きます。つまりストローク方向にフェースが向くということです。
T島 実は1990年代後半ぐらいからありましたよね。2010年ぐらいかな、オデッセイから「バックストライク」、イーデルゴルフからは「トルクバランスパター」などが発売されるけど、ヒットには至らず。現在はLABゴルフがPGAツアーで使用者を獲得して人気となり、オデッセイの「Ai-ONE Square 2 Square」など、各社がどんどん追随しています。

野倉 けっこう昔からあったんですね。
T島 こういうのは定期的に流行るんです。今回はオデッセイが追随し、他社もツアーにプロトタイプを投入して、大流行の兆しを見せているね。
野倉 そういえば、大蔵ゴルフスタジオでは、最近PXGのトルクレスパター「ALLAN」というパターが人気ですよ。
T島 そんなわけで、オデッセイの「Ai-ONE Square 2 Square」を買ったのだ。確かにショートパットは抜群に良いと思う。ショートパットに悩む人にはオススメしたいです。トルクレスパターって、シャフトがヘッドの重心位置、もしくはシャフトの延長線上に重心(ネック形状による)があるように刺さっている。それでフェースがストローク方向を向くようにバランスされるから、シャフトが刺さっている位置の前後に重さが必要なんだよね。
野倉 なるほど。ということは、シャフトとフェースの間に距離が生まれますね?
T島 そう。慣性モーメントを大きくしようとすると、ヘッドって大きくなるでしょ? 大きくすればするほど、フェースとシャフトの距離が増える。そのままでは厳しいのでシャフトを傾けて、ハンドファーストになるのよね。
野倉 ハンドファーストの状態で打たないといけないんですね。LABゴルフはグリップの形が独特で、違和感を抱きにくいようになっていますよね? でもオデッセイは普通のグリップでしたね。
T島 オデッセイも違和感のないようなグリップを開発しているらしいけど、特許があるらしく……苦労されているという噂です。

トルクレスパターが合う人・合わない人

野倉 ということで、T島さんが言いたいことが見えてきました。トルクレスパターにはメリットがあるけど、合う人と合わない人がはっきりと分かれるんですね。
T島 そう! というわけで、まずは合う人の特徴です。

・ハンドファーストのグリップ位置や、シャフトとフェースの見え方に違和感を覚えない人
・ストロークがストレートな人、もしくはアークがきつくない人
・しっかり芯で打てる人
・オートマチックな感じがあるので、距離感が独特だが練習する人


野倉 T島さんが買った「Ai-ONE Square 2 Square」は、ヘッドがコンパクトでシャフトとフェースの距離が短めなモデルなんですね。ミスヒットには特にシビアということですか?
T島 そうだね。ヘッドを大きくすると慣性モーメントが大きくなってミスヒットに強くなるんだけど、ヘッドの重心位置にシャフトが入っているので、竹とんぼのように回転させると、トルクレスで回転させやすいんです。
野倉 つまり、トウ・ヒールのミスヒットには強くないと? 芯で打てる人に向くとはそういうことですね。
T島 正解です。あと、距離感は独特なので練習してください。慣れれば武器になります!!
野倉 合わない人というのは、合う人の逆ってことですね! では、僕から説明します。

・独特の形状に違和感を覚える人
・フェースの開閉を積極的に使う人
・トウ・ヒール方向のミスヒットが多い人
・練習せずにコースに持ち込んで「ダメだこりゃ」って言う人


T島 素晴らしい。打感は形状によってかなり変わります。ヘッドが大きいと重心深度が深くなって、打感のダイレクト感が減る。コンパクトだとしっかり。あとは高価なので、財布に優しくない(笑)。
野倉 確かに最近、パターって高くなりましたよね。
T島 ホントに高い。それから、流行っているから「これを買えばパターが入りまくり!」とか言う人にも向いてない。メリットがあればデメリットもあるからね。メリットだけで入りまくるなら、ルール規制が入っちゃうもん。ただ、今回の流れを見るとパターのジャンルの一つとして定着しそうだね。
野倉 なるほど。というT島さんはすでに手放したらしいですね。どうしてですか?
T島 うーん。トルクを感じることでフェースの向きとかを体感できると思うわけで、それがないのはちょっと……
野倉 という理由をもっともらしく言ってますけど、新しいパターの資金が欲しいだけでしょ(笑)。
T島 ギクッ! 鋭いな……。
野倉 では、トルクレスパター。合う人にはとってもメリットがありますので、悩んでいる方は試してみてください。

T島氏のプロフィール
ゴルフ関連のライター、動画撮影編集、ブロガー、フォトグラファー、YouTuber的な(笑)、いろいろやってます。ゴルフ、クルマ、カメラ、音楽、映画、ガジェット、が好きです。以前は、店舗の運営、出店、立て直しを25年やってましたが、何故かこんな仕事をしています。

大蔵ゴルフスタジオ

上記動画はT島氏が特派員ブログを勤めている東京都世田谷にあります大蔵ゴルフスタジオの説明。大蔵ゴルフスタジオ世田谷のクラブフィッティングの流れを説明しています。

取材協力/大蔵ゴルフスタジオ世田谷
住所:〒156-0053 東京都世田谷区桜3-24-1 オークラランドゴルフ練習場内
営業時間:11:00〜19:00
定休日:毎週月曜日
TEL:03-6413-9272
https://www.ogs-p.jp/



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