天気予報は雨! だけどゴルフしてれば晴れるよね? はポジティブとは言えない
スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル&マネジメント Season2 VOL.07 メンタル編
ゴルフは「自分の距離」というピースを当てはめてスコアを作るゲームだ。決まり切った作戦をあえて捨ててみて、いつもと違った攻め方を試すのも面白い。
ゴルフトゥデイ本誌639号/112〜113ページより
取材・文/三代 崇 イラスト/北山公司
「ゴルフの天気予報は雨きっと晴れるから大丈夫じゃだめですか?」
A.不安を取り除くために準備しておくのが本当のポジティブです!
あらゆることを想定し、何が必要かを考えよう
これは様々なパターンがあると思いますが、次のような場面を想像してみてください。明日は楽しみにしていたゴルフ。だけど天気予報は雨。ほとんどの人は「雨予報か、イヤだな〜」と思いますよね。ところで雨の日に対するポジティブ思考とは何でしょうか。
「大丈夫、きっと晴れるさ。自分は晴れ男だから」と楽観的に考える人も案外多いことでしょう。でも、「何とかなるさ」とタカをくくっているのは偽のポジティブでしかないのです。そうではなくて、「本当に雨が降ったらイヤだな」という思考からスタートして、それならレインウェアを用意しよう、レインウェアに防水スプレーをかけておこう、傘も忘れないようにしよう、ハーフで着替えられるようにウェアを2〜3枚多めに持って行こうという具合に準備しておく。不安材料を一つ一つ消していって準備万端整えるのが本当のポジティブです。
雨がイヤならイヤなままでプレーすることのないように準備しておけば、当日雨が振っても大丈夫ですし、「さあ、やるぞ!」と前向きな気持ちにもなれます。「オレは晴れ男だから」なんて楽観的に考えて何も準備しないままで来て、予報どおりに雨に降られるとガックリくるでしょう。心構えができていないから、そこで気持ちが折れてしまい、スコアもまとまらなくなる。プレーに対する心構えができていればメンタル面でも落ち込まなくて済みます。事前準備とはそれだけ重要なことなのです。
トーナメントプロたちは誰もが天気や風向き、気温などを事前に確認し、あらゆることを想定して準備を抜かりなくやっています。
雨予報もそうですが、猛暑の日がまだまだ続きますから、いつも以上に入念な準備が必要です。熱中症が怖いのでオススメはしませんが、折角のゴルフを楽しみたいなら水分補給の用意、強烈な日差しを避けるために日傘や帽子なども用意して、不安材料をできるだけ減らしておきましょう。
北野正之(きたの・まさゆき)
1966年5月18日生まれ。93年プロ入り。松原ゴルフガーデン(埼玉県草加市)やサザンヤードCC(茨城県水戸市)などで多くのアマチュアをレッスン。