池越えもバンカー脱出も“失敗”が先生! 自信は未来の実績で作る
スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル&マネジメント Season2 VOL.08 メンタル編
ゴルフには「こうするのが当たり前」といったセオリーが多く存在する。しかし、それが万人に当てはまるとは限らない。自分にしかない「やり方」だってあるのだ。
ゴルフトゥデイ本誌640号/96〜97ページより
取材・文/三代 崇 イラスト/北山公司
「ネガティブな思考が抜けず、自分に自信が持てないままです」
A.「過去がどうであれ未来の実績を積み上げる気持ちになりましょう!」
過去がどうであれ未来の実績を積み上げていく
ついネガティブ思考に走ってしまうゴルファーは確かに多いけれども、ネガティブな思考と自分に自信が持てないということは果たして一緒なのでしょうか。
友人に心理学に詳しい人が何人かいますが、「自分に自信が持てないということに対しては、絶対の自信を持っているよね」という笑い話があり、まさに言いえて妙だと思うのです。池を見れば必ず池に打ち込んでしまう。バンカーから1回で出せない。自信のないことを信じているのは、ある意味強い信念として成り立っているわけです。方法論としては信じていることを違った方向に向けてあげるのが一番だと思います。
では、どうすればいいのか。「できることだけやって、できないことはやらないのがいい」と考えるかもしれませんが、それでは自分の殻を破れないままです。自信がないというのは過去の失敗体験のデータによるもので、それに縛られたままではいけません。「オレは池越えのショットに自信がある」という人も「バンカーから1回で出せる」という人も過去に失敗を繰り返し、そこから成功体験を積み重ねて、ここまで到達してきたのです。
大事なのは未来に目を向けること。今から新たな実績を作っていこう、違った方向に自信を作っていこう。そんな気持ちになってボールに対峙すれば、少し光が見えてくるものです。またバンカーから1回で出なかった。だけどあと20センチくらい高さを出せたら脱出できたな。惜しい! そう思っていたら2回目はキレイに出せて、しかもピンの近くで止まった。そのように新たな実績を残せたら、「少しずつ上手くなっていこう」とポジティブに思えてきますし、90切りのキッカケ作りにもなります。そうした心構えになれば、自信がないとか自信があるとかはあまり問題ではなくなってきます。
過去の失敗体験がどうであれ、これからは自分の実績を積んでいこう。そんな気持ちになればポジティブ思考が自分の自信へとつながってくるのです。