左ヒザの屈伸運動はヘッドスピードアップに効果あり! 積極的にやってみよう!
勝又優美は見た!「そのスイング改造、いりません」Case.31
これまで大勢のゴルフ大好きおじさんたちをレッスンした勝又優美コーチが見てきた「本当は必要のなかったスイング改造」と、その解決方法を紹介するシリーズ。ゴルフが好きだからこそ陥りがちな”スイング改造の落とし穴”。今回のテーマは体の回転。飛距離アップにはヘッドスピードを上げるためのパワーが必要だが、力がないおじさんの中には、できるだけ体を速く回すスイングに改造してヘッドスピードを上げようとする人が少なからずいる。果たしてそんなスイングはできるのか、そして有効なのか?
切り返しで前に出た左ヒザを伸ばすことで体がクルッと回る
ドライバーで飛ばすにはヘッドスピードを上げる必要があり、その方法もいくつかあります。例えば左右への体重移動を大きくする方法。この場合、スタンス幅を広めにとってパワフルにスイングします。逆にスタンス幅を狭くし、その場でクルッと素早くスイングする方法もあります。今回のテーマは後者の有効性とそのやり方です。
有効性という点で見れば、正しくできればかなり有効です。ただ、体を速く回転させるには、ダウンスイング以降で、ある程度勢いをつけて振らなければなりません。中にはそのタイミングで速く回っているのにうまく打てない人もいるでしょう。そんな人は、左に回る動作でスエーが発生している可能性があります。左への回転と同時に、左腰が後ろに引けなければならないところがスライドしているわけです。
これは釣竿でキャスティングする動作をイメージするとわかります。遠くにキャストしたければ釣竿を目標方向に振り出してからピュッと自分の方向に引き戻します。振り出したままでは勢いがつかないからです。スエーはこの“引き”の動作が入らないパターンで、“引き”さえ入ればスエーせず、その場で素早くクルッと回りながらボールを打つことができます。
では、どうするか? ポイントは左ヒザです。切り返しのタイミングでは左ヒザと左腰が一瞬前に動きますが、左ヒザがそのまま流れてしまうとスエーになります。ですから前に出た左ヒザは戻さなければいけません。つまり一瞬前に出た左ヒザが伸びる格好になります。切り返し以降で左ヒザが素早く屈伸運動をするような感じで動けると左腰が後ろに引けて体がクルッと回転するのです。
これができるとスイングに勢いがつきます。左ヒザが伸びてタテに動くことによって腰がスピーディにヨコに回転する。そのメカニズムがわかると体も勝手に回ります。左ヒザがうまく使えないとスエーになりますから、その傾向がある人は無理に速く回ろうとしないほうがいいでしょう。
勝又優美
かつまた・ゆみ JLPGAティーチングプロA級。就職したホテルが所有するゴルフ場勤務となりゴルフをスタート。ゴルフを楽しむ人々にふれ、日本の大人たちを笑顔にしたいとティーチングプロの道に。2010年に認定ティーチングプロとなり13年には A級ライセンス取得。やさしくてきめ細やかな女性らしいレッスンで大人気。堀尾研仁氏主宰の「KEN HORIO GOLF ACADEMY」に所属。
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