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上級者も惚れるやさしさ。ピン「i240」アイアンが魅せる“美キャビティ”の完成形

【クラブフィッターとアマチュアゴルファーが「i240」の”やさしさ”を検証】

2025/11/19 ゴルフサプリ編集部

ツアープロがキャビティバックを選ぶ理由は“寛容性”。蟬川泰果は「海外トップ選手がやさしさを求めてキャビティを使う」と知り、i240の採用を決断。佐久間朱莉は5番だけ、髙野愛姫は7番~PWをi240にしている。では、アマチュアゴルファーの上級者が使うと何が起きるのか? 本記事ではクラブフィッターの小倉勇人氏と、平均スコア85のアマチュアゴルファー・奥村慶秀さんが芝の上でトラックマンで計測。i240アイアンは、なぜ"100切りゴルファー”から上級者やツアープロまで、幅広くカバーできるのかを検証した。
取材協力/千葉セントラルゴルフクラブ

ツアープロも”やさしいアイアン”を求めている

かっこよさにも、やさしさにも、もう妥協したくないゴルファーへ。

このキャッチコピーが示すように、 i240は新構造によってi230よりも低重心になったことで高MOIとなり、シャープなヘッドサイズとデザインながら”やさしく狙えるヘッド(性能)”が売りのアイアンだ。
だが”100切り”を目指すようなアベレージゴルファーをもカバーするというやさしさ(寛容性)に、即座に反応したのは蟬川泰果をはじめとしたツアープロだったのは、意外と言えば意外だった。

まず、蟬川は「i240を使うことにしたのは、海外ツアーへ挑んだ際、海外の選手が操作性重視のブレード型ではなく、寛容性の高いキャビティ型アイアンを多く使っていることを知り、興味を持ったのがきっかけでした」と話す。そうして、マッスルバックのブループリント T アイアンからi240にすんなりとスイッチした。

さらに、今季4勝を挙げている佐久間朱莉はi240の5番を入れており、「ヨネックスレディス」でツアー初優勝を果たした髙野愛姫もブループリントSからi240に変えている。いずれも使用する理由は、i240の”優れた寛容性”だ。髙野は「i230とヘッドサイズは変わらないですが、ミスヒットに強くてやさしい。それにi230より5ヤード以上飛びます」と話している。

さて、この実力派のツアープロが惹かれるi240の性能は、スコア90台や80台を目指すゴルファーだけでなく、上級者も求めているものなのではないだろうか? ナビゲート役としてクラブフィッターの小倉勇人氏に登場してもらい、80台ゴルファーの試打を通して検証してみよう。

写真は佐久間朱莉のセッティング。i240の5番アイアンにはN.S.PRO MODUS³ HYBRID G.O.S.T HLを挿している。6番アイアン以下はブループリントSを使用。

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【試打解説】小倉勇人(写真右)。元ゴルフ雑誌編集者のスウィング&クラブアドバイザー。現在は千葉県にあるゴルフ練習場「ユニオンゴルフクラブ」にて「ゴルフフィールズ ユニオンゴルフ店」で店長をしつつ、ゴルフライターとしても活躍中。飛距離は250ヤード、持ち球はフェード。ベストスコア68。
【試打アマチュア】奥村慶秀さん(写真左)。ゴルフ歴27年の55歳。年間ラウンド数は20前後で平均スコアは85。キャビティアイアンを使用中(#7のロフトは33度)。

小倉 ピンの i240を芝の上でトラックマンで計測しながら試打をしていきます。まずは見た目、どうですか?
奥村 小ぶりでシャープですね。大きすぎるヘッドは苦手なので好印象です。引っかけが出るような印象もなく、グース度合いも適度。それからi240はバックフェースがしっかり“キャビティ”していますよね。その時点で打点ブレに強そうで安心感があります。僕は操作性よりも真っすぐ飛んでくれることのほうがうれしいので、この点も好印象です。
小倉 プロや上級者がやりたいことをやらせてくれるサイズ、フォルムをしていますよね。ですが、i240は構造的には実質“ポケットキャビティ”。アイアンの構造の中で最も寛容性に優れた構造を、このコンパクトなヘッドサイズにおいて実現できていることがツアープロに人気の理由です。
奥村 ツアープロが使っているくらいですから、このコンパクトなヘッドサイズとフォルムは上級者ウケすると思いますね。

i240は、全番手のキャビティ部分にCTPエラストマーを搭載して、番手ごとに最適な重心設計を追求。また、樹脂の複合素材とカーボン素材を組み合わせた新バッジ構造により、前作(i230)比約60%の大幅な軽量化を成功させ、さらに深・低重心になったことで寛容性を大幅に向上させている。

i240アイアン,PING,ピン

小倉 愛用されているアイアンよりもソールはi240のほうがややワイドですが、そのあたりはどうですか。
奥村 それは見た目ですぐ分かりました。ソールが働いてくれそうで安心感があって好印象ですよ。ワイドとは言っても、一般的なキャビティバックと比べてもシャープなことには変わりありませんからね。
小倉 それでは、さっそく打っていきましょうか。

ミスに強く、抜けも良い。実戦でこそわかる“やさしい美キャビティ”の真価

小倉 奥村さんは見た目以外、性能的にはどんなアイアンが好みなんですか?
奥村 僕は左の引っかけを避けたいので、ミスしても左に行かないのが第一条件です。当たりが薄い時に右に出て飛距離が出ない球が出てしまうのは許容範囲。特段、アイアンに飛距離は求めていないし、球筋を操作するということもしないので、扱いやすいくて真っすぐ飛んでくれるのが一番ですね。
小倉 上級者っぽい好みですね。ミスが自分の想定内でおさまってくれるのがお好きという感じなのですね。
奥村 そんなことはないですよ(笑)。でも、たしかに想定外の球が出るようなアイアンは使おうとは思わないですね。

小倉 では、ご自身のアイアンとi240を打ち比べてみていかがでしたか。
奥村 i240のロフトが31.5度(#7)でシャフトが90g台、僕のアイアンが33度(#7)で約120gということもあってi240のほうが飛ぶとは思っていました。結果はその通りで、これは想定内です。
小倉 想定外だった点は、どこでしたか。
奥村 ロフト31.5度とは思えない高さの弾道が出たことです。驚くほど高弾道が打ちやすいです。それから、自分のアイアンよりもロフトが立っているし、総重量が軽くてヘッドスピードが速くなっているとはいえ、飛距離もずいぶんと出ています。キャリーは20ヤード前後伸びています。

(写真左)i240の7番アイアンの測定データ(ロフト31.5度)(写真右)奥村さんが使用中の7番アイアンの測定データ(ロフト33度)

小倉 奥村さんのアイアンとi240の測定データを比較すると、たしかにそうですね。高さが出て、飛距離も伸びています。そして、スピン量がi240のほうが多いですよね。
奥村 はい。スピンが増えるとは思いませんでした。それで最高到達点は、i240のほうが僕のアイアンよりも8ヤードも高いですよね。
小倉 グリーンで止まりやすくなっていますね。着地角はi240だと48度以上です。
奥村 自分のアイアンも着地角は44度で良い数字だと思いますが、i240のほうがロフトが立っているのに着地角48度ですからね。
小倉 その通りですね。奥村さんとしては、i240の高弾道の打ちやすさはどう思われますか。
奥村 素直にすごいと思います。グリーンを狙うクラブとして、このような高い球の打ちやすさやスピンの入り方は上級者にも歓迎されるのではないでしょうか。

小倉 芯を外したり、ミスショットに対する寛容性というのは、上級者は求めていると思いますか?
奥村 求めていると思いますし、僕自身もミスに強いクラブのほうがいいですね。
小倉 その点、i240はどうですか。
奥村 ミスに対して強いと思います。でも、適度ですね。ミスはミスとしてわかるくらいのちょうどいい感じ。ちょっとボールの手前から入ったり、打点がズレたりなんてことはよくあるので
、そうした時に飛距離ロスや方向性のブレを小さくしてくれると思います。実際、今日も当たりの悪かったショットが何度もあったと思いますが、数値にはそれほど大きな違いが出ていませんよね。
小倉 そうでしたね。このショット(下の写真)は、当たりが悪かった時のものですが、ほとんど差がないですね。

奥村 はい。ちょっとフェースの上めに当たったやつですね。飛距離がほとんど変わらなかったので驚きました。
小倉 ツアープロもミスショットした時の飛距離ロスの小ささは求めていると言っています。
奥村 ゴルフのレベルに関係なく求められるものですよね。 i240の場合、適度なやさしさというところが、ツアープロに評価されているのでしょうね。
小倉 ラフからの打ちやすさはどうでしたか。
奥村 ソールが効いてくれているのかな? と思いましたが、見ていていかがでしたか。

小倉 ソールが効いていたと思いますし、ヘッドサイズがコンパクトなのも打ちやすさの一因となっています。
奥村 たしかに、フェースが極端に返ってしまう感じがなかったです。
小倉 i240はソールの接地面積が広いので、刺さりにくいですし前に滑ってくれるんですよね。バウンスもしっかり付いているし、ヘッド表面がハイドロパールクローム仕上げになっていてスベスベしているのも少なからず効果を発揮しています。

5番アイアンもやさしいi240「アイアンの進化を感じます」

(写真左)奥村さんが使用中の5番アイアンの測定データ。ロフトは26度。(写真右)i240の5番アイアンの測定データ。ロフトは25度。

奥村  僕は5番アイアンの打ちやすさをアイアン選びの基準のひとつにしているのですが、5番アイアンの測定データもとても良かったですね。
小倉 ロフト角は1度しか違わないのにi240はキャリー176.7ヤードのトータル186.5ヤード、奥村さんがご使用中のアイアンよりも10ヤードの差があります。
奥村 弾道も高かったですよね。アイアンって…進化しているんですね。
小倉 進化していないと思っていたんですか(笑)
奥村 あまり変わらないと思っていたんですが、i240を打ったデータを見て考えを改めないといけないと思いました。5番アイアンは調子が良い時は飛距離も高さもイメージ通りに出てくれますけど、毎ラウンドそういうわけにもいきません。でも、i240なら上がりやすいし、飛距離も出てくれます。調子が悪い日でも、良い結果を出してくれるような安心感がありますね。
小倉 よりグリーンで止まりやすい数値がi240だと出ていますよね。スマッシュファクターは1.49出ています。
奥村 アイアンでも1.49なんて数字出るんですね。これには驚きました。
小倉 i240は見た目はシャープですが、一般的なキャビティバックよりも重心が低く深いんです。だから、上がりやすいし、初速も出やすい。
奥村 女子ツアーの佐久間プロが5番アイアンを使っているのは、こうした点を評価したということなんでしょうね。
小倉 試合で使い始めたのは”やさしいから”が理由だと聞いています。
奥村 これはますます i240に惹かれてしまいますね……買い換える理由がどんどん増えていっています(汗)

i240は上級者も使いたくなる"やさしい美キャビティ"だった

小倉 i240を打ってみて、改めて上級者が求める性能を備えていると思いましたか?
奥村 備えていると思います。そもそもツアープロが使っている時点で、僕のようなアマチュアゴルファーが打つまでもなく、証明されていますよね(笑)
小倉 いやいや、やはりアマチュアの意見は大事ですよ。
奥村 そう言っていただけると助かります。i240を打って特に印象的だったのは、やはりやさしさですね。ミスに対して強いし、ナイスショットにおいてもより良い結果を出してくれます。今回は、試打シャフトが僕にとっては少し軽かったので、改めて自分にぴったりのシャフトで売ってみたいです。
小倉 測定データの内容は、十分なものでしたけどね。
奥村 はい。十二分です。上級者はもちろん、シャフトを合わせれば、かなり幅広い層のゴルファーに評価されそうなアイアンですよね。
小倉 その通りです。コンパクトなヘッドサイズを”カッコいい”と思えるなら、これから成長していきたいという人からシングルさんまで、幅広くカバーできるヘッドデザインと寛容性を備えていますよね。
奥村 アイアンは買い換えるは必要ないと思っていましたが、 i240には買い換えるべき理由がたくさんありました。
小倉 では、ピンのスタジオでフィッティングを受けなければいけませんね。
奥村 はい。最適シャフトを選んでもらおうと思います。

ピン「i240」公式ホームページ

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