なぜ難しい?左足上がりラフ×奥下りが“危険な理由”

先日ゴルフ友達とラウンドしている時にこんな話になりました。ゴルフ友達から「前のミドルホールで2打目をひっかけて、ピンまで残り60ヤードだけど、左足上がりのラフに。ピン奥は下り傾斜。短いのでピンを狙ったら、グリーン奥まで転がってしまった。どう攻めるべきだった?」と聞かれました。

私は「残り距離だけ考えるとできるだけ寄せたい気持ちはよくわかる。でも、ピン狙いでグリーン奥にこぼすのは絶対NGだと思うよ」と答えました。ゴルフ友達から「距離も短くて左足上がりで打ちやすそうなのにピン狙いはダメなの?」とさらに聞かれました。私は「左足上がりなのでボールは上がりやすいけど、ラフからなのでスピンが入らずボールが止まらないから、できるだけ手前からが安全だよね」と答えました。

残り60ヤードと聞くと、アマチュアゴルファーとしては、ここはできれば寄せたいと思いやすい距離です。実際、平らなフェアウェイからなら、ある程度ピンを意識して攻めてもいい場面かもしれません。ただ、今回のように左足上がりのラフで、しかもピン奥が下り傾斜という条件になると、60ヤードという数字だけで判断するのは危険です。まず左足上がりのライは、傾斜なりに構えるとロフトが増えやすく、球が自然に高く出やすくなります。高さが出ること自体は悪くありませんが、そのぶん距離感がズレやすく、思ったより飛ばなかったり、逆に芝の抵抗が弱くて前へ出たりと、結果が安定しにくくなります。さらにラフからはフェースとボールの間に芝が入りやすく、スピン量も読みづらいです。きれいに入れば止まりそうでも、実際にはスピンが抜けて予想以上に前へ行くことがあります。そこにピン奥の下り傾斜が加わると、少しオーバーしただけでもボールが奥へ流れやすくなり、次打の距離感が難しくなります。

つまりこの場面は、数字だけ見れば攻めたくなるのに、実際はかなり慎重な判断が必要な状況です。こういう場面ほど、まず状況の危険度を正しく理解することが大事です。

正解はピンではない! 60ヤードは“安全地帯”を優先

この場面で一番大事なのは、ピンを直接狙うことではなく、どこに打てば次がやさしくなるかを先に決めることです。私ならまず、絶対に避けたいミスをはっきりさせます。このケースでの絶対NGは、ピンをオーバーして奥の下り傾斜へこぼすことです。奥へ行ってしまうと、傾斜でボールが想定以上に流され、カラーやラフを含めた難しい位置に止まりやすくなります。そこからの次打は基本上りですが、ピンを超えると下り傾斜になるので、距離感が難しく、簡単に寄せられる状況ではありません。逆に許容できるミスは手前側です。少しショートしてもグリーン手前に止まれば、まだ次をやさしく打てる可能性が残ります。

だからこの場面では、ナイスショットの基準をベタピンではなく、グリーン中央から手前寄りに安全に運ぶことへ変えるべきです。アマチュアゴルファーはピンが見えるとどうしてもそこへ打ちたくなりますが、条件が悪い時ほど、見るべきなのはピンではなく安全地帯です。60ヤードという距離に惑わされず、ピンそのものではなく、ピン手前の止めやすい場所、あるいはグリーン中央の広い面を使う意識がスコアにつながります。寄せワンを狙う気持ちは持ちつつも、まずは次を難しくしない配置を優先する。それがこの場面の現実的なマネジメントです。

ピン位置別の考え方|どこまで攻めていいのか?

ピン位置によって狙いどころは変わりますが、今回の条件では、どの位置でも共通しているのは奥の下り傾斜に行かせないことです。まず手前ピンの場合は、一見寄せやすそうに見えて、実はかなり慎重さが必要です。短い距離に合わせようとすると緩みやすく、逆に少し強く入るとラフの影響で想定以上に前へ行くこともあるので、ピンに突っ込むよりグリーンに安全に乗せる意識の方が大切です。中央ピンは比較的攻めやすいですが、それでも基本はピン手前側から中央を使う考え方が無難です。ここなら使える面積が広いので、ベタピンを狙うよりも2パット圏内に運ぶ発想が合っています。

そして一番注意したいのが奥ピンです。奥ピンだとつい、しっかり奥まで運びたいと思いますが、そのさらに奥が下り傾斜なら、ピンをそのまま狙うのは危険です。むしろグリーン中央やピン手前を狙い、長めのパットが残っても受け入れる方が結果は安定します。こういう場面では、ピン位置に応じて細かく攻め方を変えるというより、まず奥の危険を消したうえで、その範囲の中で一番広い安全地帯を選ぶ考え方の方が実戦的です。ピン位置による調整は必要ですが、攻め方の軸は常に安全優先です。 それでは、引き続きアマチュアゴルファー目線で役立つ記事を投稿できればと思っていますので、次回の投稿を楽しみにお待ちください。

文:もう少しでシングル(ペンネーム) 東京都内在住の40代のサラリーマンゴルファー。2011年にゴルフを始め、現在のJGAハンディキャップは4.5。2020年にはヘッドスピードアップにチャレンジし、42.4m/sからスタートし、61.0m/sまでアップ。2020年からシングルプレーヤーになる過程を記録するために、ブログ「シングルプレーヤーへの道は遠い?」を運営(https://low-handicapper.com/)。