4週連続優勝を狙った鈴木愛との一騎打ちを制し、予選落ちの翌週に“予告スコア”でバウンスバック!
TEE-UP WORLD WIDE TOPICS & NEWS|2019年の名勝負を振り返りの1枚
昨年11月の「伊藤園レディス」で、7カ月ぶりの予選落ちに涙を流した渋野日向子。このまま大フィーバーを起こした19年シーズンが終了するかと思ったが、予選落ちの翌週に優勝する劇的な展開を見せた。しかも、最終日は3週連続優勝を果たし、賞金ランキング1位を走る鈴木愛との一騎打ちを制した名勝負だった。
予選落ちした『伊藤園レディス』の初日は鈴木愛、申ジエ、そして渋野日向子という賞金女王を争う3人のペアリング。しかし、2日目を終えてトップに立った申ジエ、3位で鈴木愛が追いかけるなか、渋野は1打届かずに予選落ち。それは賞金女王が遠のくだけでなく、女子ゴルフ界で頂点を争う2人には、まだまだかなわないのかと思わせる試合だった。
しかし翌週の『大王製紙エリエール』の練習日に姿を見せた渋野はいつも通りの渋野だった。好スコアが出やすい『大王製紙エリエールレディス』のスコアについて取材陣から「このコースで20アンダーが出るイメージありますか?」と聞かれると、「ありますね!パー5でもツーオンできるホールが4分の3くらいあって、短いパー5が多かったですからね」
そんな渋野の予告通り、初日は4つのパー5のうち3つでバーディ、さらに2日目もパー5で3つのバーディを奪い、まさに『4分の3でバーディ』。さらに3日目に6バーディ・ノーボギーでスコアを伸ばすと7位タイで迎えた最終日は、ふたたび鈴木愛と同じ組になった。
最終日は壮絶なバーディ合戦をくり広げた。前半で4つスコアを伸ばした鈴木がトップに立つが、後半の渋野は10番、11番で連続バーディを奪いトップを奪い返す。そして17番で鈴木がスコアを落とすと、渋野は最終日も6バーディ・ノーボギーという最高のプレーを見せて、予選落ちの翌週に優勝。相手は鈴木愛。それは渋野の代名詞であるバウンスバックのような優勝であり、優勝スコアも予告した20アンダーまであと1打の19アンダーだった。