ゴルフレッスン|ラウンド中の突発ミスの対処法を小川泰弘プロが解説

2020/04/06 ゴルフサプリ編集部



普通にスイングしたつもりなのに突然シャンクが出たり、大スライスが生じてOBに打ち込んでしまったり。そんな突発的なミスがラウンド中によく起こることは経験を通じて知っているはず。でも、どうやって突発ミスを未然に防げばいいのだろうか。小川泰弘プロが目からウロコのアドバイスをくれた。

いつもはスライスがあまり出ないのに、フェアウェイの右サイドがOBのホールで大スライスが突然出てしまった。アイアンは得意なのに急にダフリが出だした。そんな具合に予期もしなかったミスが発生し、慌ててしまうことがよくあるでしょう。

何でもないホールならフェアウェイの真ん中を向いて構える人でも、右サイドのOBを警戒して左を向いて構えるとアウトサイドインのカット軌道でボールをとらえてしまい、結果的にスライスが出てしまったというケースもあります。

アイアンに自信を持っている人でも、グリーンが打ち上げの場合などボールを高く上げようとしてダウンスイングで右肩が下がり、すくい打ちになってダフリが生じてしまったというケースもあるでしょう。

普段と同じようにアドレスし、スイングするだけでいいのにホールのシチュエーションから警戒心が生まれ、何かをしようとして自分本来のスイングを忘れてしまうのがミスの生じる原因といえます。

しかし突発ミスが発生するときというのは、その前兆が必ずあるもの。私自身は何でもないのに突発ミスが出るのはほとんどないと考えています。

一例をあげるとドライバーが最高の当たりだったのに、次のアイアンが大ダフリというパターン。そんな悔しい思いをしたことは誰にでもあるでしょう。

ティショットでフェアウェイのど真ん中の絶好のポジションをキープ。次のアイアンショットも平らな場所でライも良好。グリーンを狙い、気持ちよくスイングしたところ、大ダフリとなってしまったというのは、アイアンショットに直接的な原因がありますが、ミスの引き金となっているのはドライバーショットなのです。

ティショットがよく飛べば満足感に浸りたいですよね。でも、よく考えてみてください。ティアップが高くてアドレスが右肩下がりの姿勢となり、いつもよりアッパーブローに打ってしまったとしたら要注意。ボールをうまくとらえることができた心地よい感覚がアイアンショットにも伝染して、無意識のうちに下からすくい上げる動きとなり、ダフリを招きやすいのです。インパクトでフェースが開きやすく、シャンクになることもよくあります。

ドライバーもアイアンもなるべく同じスイングでボールをヒットするのが理想といえるでしょう。といってもスイングの感覚は異なりますから、ドライバーを打った後は体の動きを一度リセットしておくことが大切です。

ドライバーが最高の当たりでも、そこで満足してばかりではいけません。「結果は良かったけど、ちょっとアッパー気味に打ったかな」と思ったら、次のアイアンショットでもアッパーに打ってしまう危険性がありそうだと警戒すべきです。

そんなときは打つ前にボールの近くで、左ツマ先を浮かせて構えて左ツマ先を踏み込みながらダウンスイングする素振りを数回繰り返しましょう。

突発ミスが生じてからでは遅いのです。打つ前の素振りで体の動きをリセットするだけでミスをかなり防げるはずです。