【決定版】クラブ14本の選び方と組み合わせ方【前編】
【ダグ三瓶・クラブ選びの超知識】

何回かに渡ってクラブセッティングを作り上げる際の大事なポイントをお届けしてきたこの連載。よりわかりやすく、大事な要点をまとめてもらった。
さて、これまでコースに実際に役立つゴルフクラブについて述べさせていただきましたが、今一度、順を追って振り返ってみましょう。
1.ティショット
前回書かせていただきましたように、ティショットで最も重要なことは、セカンドショットが打てるところに打つことです!
とにかく、ティショットでは、ドライバーを持って振り回して飛ばしたい!という気持ちもよくわかりますが、ここはひとつスコアメイクのためのティショットということで、述べさせていただけると嬉しいです。
では、セカンドショットが打てる場所とはどんなところでしょうか?
一番はセカンドショットがグリーン、もしくはターゲットに向かって打ち出すことができることとなります。
例えば、林に入ってしまって、グリーン方向に木が密集している状態では、その方向に打ち出すことは難しいですよね?
そういう状況ではなく、狙っていく方向に障害物がない状態と考えていただければ嬉しいです。
つまりは、それはフェアウエイに限らずということになってきます。
ここから先はレベル別に要求される条件が異なってきます。
セカンドショットをしっかりナイスショットをしたい、となると、それはやっぱり平らなライのフェアウエイがいいですよね! かつ、例えばピンを狙っていく方向に花道があるなんて言うのが一番良いでしょう。
その上で、持つ番手が短いのが理想!ということになりますが、その条件にティショットを置いていくためには、技術レベルが求められます。
逆にショットが上達している、上級者の方は、少しのラフや傾斜からのショットは、グリーンに乗せる程度であれば気にならないでしょう。
先ほどの次が打てるところ!という最低限の条件から次もうまく打てるためには、実は上級者になる必要があるかもしれません。
初心者やまだショットに不安のある方は、なるべく条件の良いところからセカンドを打ちたいけど、そこに運ぶための技術はまだ備えていない、一方、上級者になると、ある程度の許容範囲を持って、セカンドショットに臨むことができる。というように反比例してしまいます。
とはいえ、上位者の方も、条件の良いところから打てれば打てるほど、スコアアップの可能性が上がるのですから、やはり、どんなレベルの方でも、ティショットはセカンドショットをなるべくいい条件で打てるところに運ぶことに注力すべきと考えていただけると嬉しいです。
そうするために、まずは、出来ることを見極めてそれをやりきることになります。
例えば、まずは、セカンドショットが打てるためには、OBや池などのハザードに入れないことが第1となります。そして、次に、林などに入れないように方向性を出していきましょう。
マーク金井さんが動画などで提唱されていることを参考にさせていただきますと、例えば、ボールが1個しかない状態でプレーしてみましょうというのがあります。
つまり、その1個を絶対に失くしてはいけないわけです。失くしてしまったらそこでゲーム終了。ゴルフができません。
そうならないためには、確実に次に打てるところに打とう!ということになりますよね!
そして、おそらく、真っ先に皆さんが考えることは、そのティショットを打つためにドライバーでは無理? ということになってきます。
絶対ボールを失くせない状況では、ドライバーは打てないという方が大多数だと思います。

何番だったら確実にティショットが打てる?
では、何番まで落としていったら、確実に次に行けますか?
というのを考えてみましょう。
もしかしたら、クラブを替えなくても、例えば、ドライバーでコントロールショットが打てたら、それが一番良いかもしれませんね!
その場合、実は、そのコントロールショットで出る距離が、その方の持っている確実に飛ばせる距離の最大の距離、ということになると考えていただけると嬉しいです。
そして、それをどんどん伸ばしていくことができれば、それがどんどんアドバンテージになっていく、ということになるわけです。
ティショットで使うクラブは、そのようにして考えていただき、やみくもにフルスイングした時の最大距離を目指すのではなく、きちんと確実に(高い確率で)セカンドショットが打てる場所に運べるもの、を入れておきましょう。
だからと言って、ドライバーをあきらめましょう~ということではなく、ドライバーでもきちんとフェアウェイや狙った方向に打っていけるものを目指しましょうということになります。
それはどういうものか?ということになりますが、
それはこれまで述べさせていただきましたように
・振り切れる長さ
・振り心地の良いシャフト
となってきます。
ティショットはナイスショットによってスコアメイクのアドバンテージを作るのは難しいですが、ミスショットによって簡単に1打、2打落とす状況にあるショットだと考えて欲しいです。
ショットして20ヤード飛んでも、即座に1打は変わりませんが、OBや池などに入れてしまえば、1ペナルティ以上が確定で、パーで上がることは難しいでしょう。
つまり、爽快感のあるショットが魅力のティショットはスコアを稼ぐためにあるのではなく、スコアを落とさないための第一歩のショットと考えていただけると嬉しいです。
ティショットは「儀式」のように!と言うことがあります。ゲームを進行させるための、ただの必要な1打目として認識して、気楽に打って来行きましょう!
2打目以降のクラブはどう考える?
次のページ