町島久晴がレクチャーする90を切るための賢いコースマネジメント・Vol.9
思考をちょっと変えればミスが減る!スコアもまとまる!
グリーンを狙ったショットの当たりが薄くてボールは手前のバンカーへ。1回で出してグリーンに乗せるだけでOKなのに気持ちがソワソワしてしまい、結果は大ダフリ。「1回で出ないと慌ててしまいますよね。でもバンカーって本当は簡単なんです」と町島久晴プロ。どうすれば簡単に打てるのだろうか。
90切りを目指すゴルファーの皆さんはスイングの基本はほぼマスターできていて、ショットの安定性もある程度まで高まっているといえます。ところがグリーン周りのガードバンカーからのショットを打つときになると途端にソワソワしたり慌て出したりするんですよね。
きっと今までの多くの失敗体験が頭をよぎって不安になるのでしょう。でも通常のショットは普通に打てるのに、バンカーショットでは別人のようになってしまうのはどうしてだと思いますか。
ではバンカーショットの打ち方をサラッと思い出してみてください。サンドウェッジのフェースを開いてオープンスタンスに構える。アウトサイドインの軌道でボールの周りの砂をカットに打ち抜く。ボールの2〜3センチ手前にヘッドを入れて砂を爆発させる。バンカーショットの打ち方を学習した人ならサラサラと言えるでしょう。
ところが、こうした知識がバンカーショットを下手にしてしまっているのです。バンカーに自信をつけたかったら、まず簡単な打ち方を先に覚えること。そして、結果を求めないこと。この2つが大事なポイントです。
マネジメントの話から外れるかもしれませんが、バンカーから打つときはピンに寄せようと思わないことです。トラブルショットの1つですから、ピンの近くに寄らなくてもグリーンに乗せれば大成功。そう思えば気持ちがだいぶラクになるでしょう。
フェースを開いてオープンスタンスに構えるとか、アウトサイドインの軌道でカットに打ち抜くというのはプロやシングルゴルファーたちの高等テクニックです。アゴの高いバンカーやピンが近い場面など、球の高さや距離感をコントロールしてピンに寄せるための技術であって、あまり力のないゴルファーはこうした打ち方をしては、かえってバンカーからの脱出を難しくしてしまうのです。砂が前に飛びにくく、キャリーが十分に出にくいためです。
ではどう打てばいいかというと、通常のショットのようにピンに対してスクエアに構えて普通にスイングするだけ。どうですか、簡単でしょう? バンカーから1回で脱出できますし、キャリーも十分に出てグリーンまで届きます。よほどの状況でなければ、この打ち方でほとんどのバンカーはクリアできます。
実はこうした思考がマネジメントに直結し、スコアメイクに大きく役立つのです。