ピンはグリーンの左端、でもグリーンのすぐ左に池やバンカー…ピンを狙うべきか否か?
スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル&マネジメント VOL.14
何でもかんでもピンに向かって真っすぐ打とうとするゴルファーは、スコアをロスしやすい。「ゴルフはミスのゲーム」ということを念頭に置いてプレーすることが大切だ。とくに調子がなかなか上がらない日は、保険をかけるような安全確実なプレーに徹しよう。
トーナメントプロたちはギャラリーの皆さんが「うわっ、すごい!」と歓喜するようなファインショットをよく打ちますよね。でも実をいうとプロたちは難しいことはあまりしませんし、皆さんが思っている以上に思考がシンプルなんです。
コースマネジメントも同じです。たとえばピンがグリーンの左端のほうに立っていて、グリーンのすぐ左が池とかアゴの深いバンカーや崖だとしたら、皆さんはどう攻めますか?
ピンが見えるのだからピンに向かって真っすぐ打つ、と答えた人は大叩きの可能性大ですね。ピンを狙うのはプレッシャーが大きいですし、グリーンの左に外してしまったら大ピンチとなるのはわかるでしょう。池やバンカーなどにつかまらなかったとしても、ピンが手前側のアプローチが残ります。グリーンの面が使えなくなるため、ピンに寄せるのがとっても難しい。
優勝争いを展開していて最終ホールでバーディが欲しいといった場面ではリスクを負ってでも攻めていくことはありますが、こうした状況ではプロたちはミスした場合の計算も入れてグリーンの真ん中か、ピンと反対側のグリーン右半分を狙って打ちます。仮にグリーンの右に外しても次のアプローチでグリーンの面が広く使えますし、低くコロがせますから比較的やさしく打てます。こうした考え方が確率の高い攻略法やリカバリー能力の向上につながるんですよ。
グリーンを狙うショットでピンしか見ないと「ここを狙おう」と目標を狭いエリアに限定してしまいがち。グリーン周りの状況をよく見た上で、「グリーンのこの辺でOK」と、良い意味でアバウトに考えてみてください。緊張から解放されてショットの成功率がアップしますよ。