画期的な就活がスタート!「PGAツアー・ユニバーシティ」とは?
佐渡充高のテレビでは語れなかったPGAツアー
ゴルフ番組やゴルフ雑誌ではあまり語られることのないトピックを、ゴルフジャーナリストやトーナメント中継の解説者として活躍する佐渡充高が取り上げ、独自の見解とともにお届けします。
GOLF TODAY本誌 No.578/132ページより
24年前の96年8月、 当時20歳のタイガー・ウッズがスタンフォード大学を2年で中退しプロ転向、スポンサー推薦でPGAツアーに出場し5試合目で初優勝! 7戦2勝で大ブームが巻き起こった。
その一方、カーティス・ストレンジらメジャー勝者の先輩たちは「学業を優先すべき」と痛烈に批判。あまりの険悪な雰囲気にウッズは「いずれ復学し卒業しようと思っている」と対応し鎮静化。プロ転向8カ月後に史上最年少(21歳3カ月)でマスターズを制し、復学はなく今に至っている。
ウッズの大成功で有望学生ゴルファーが卒業を待たずプロ転向するケースが増加。近年ではジャスティン・トーマス、ジョーダン・スピース、リッキー・ファウラー、ジョン・ラームらスター選手が次々に誕生。が、中退でプロ転向する選手が増える傾向にツアーは懸念も抱いていた。
6月初旬に「PGAツアー・ユニバーシティ」という新システムを発表。NCAA(全米大学体育協会)のディビジョン1でプレーする4年生にランクをつけ、上位5人に下部ツアー出場権、6位から15位に3部ツアー(カナダ、南米、中国のいずれか)出場権を付与する制度だ。
ランク対象条件は大学で4年間プレーし3年、4年生の2年間で最低18試合、最終学年では9試合参加すること。対象試合は大学の公式戦、メジャー大会、PGAツアー、下部ツアーに限定し、これら以外の試合は対象外。