大事なのは「いいスイングをしよう」ではなく「どんな球を打つか」のイメージ作り
スコア80台でラウンドするためのゴルフ学|メンタル&マネジメント VOL.19
多くのアマチュアはコースプレーで「いいスイングをしよう」とばかり考えがち。でも一番大事なのは、「どんな球を打つか」のイメージ作りだ。将棋のように戦略的な思考を働かせることで状況にマッチした判断力が身につき、スコアは自然とアップする。
ゴルフトゥデイ本誌579号/114〜115ページより
グリーン周りからのアプローチは色々な状況がありますが、トーナメントプロの場合はイメージが出来上がっていて、自分の得意な球で攻めるケースがほとんど。転がしたほうが確率は高そうでも、キャリーでピンの近くに落とすほうがイメージが出やすいという選手もいます。上げるべき場面で転がす選手はさすがにいませんが。
とはいえ青木功さんが昔、「ゴルフはゴロフだよ」と語っていたように、アプローチの基本はやっぱり転がしです。多くのアマチュアが苦手とするバンカー越えの場面を考えてみましょう。「ここは上げましょうね」といわれても強さなどの加減がわからず、強く打ちすぎてオーバーしたり、インパクトが緩んでザックリしやすいところですよね。でも高さをある程度出す必要はあっても、ピンの位置がグリーンの奥だとしたら?
グリーンの面を広く使えるのでAWやPWを使ったピッチエンドランもアリですし、SWで打つよりはよっぽど簡単です。このようにキャリーでバンカーをクリアするだけで、あとは転がせる状況が案外多いもの。ピンが手前側ならプロにとっても難しい状況ですから、欲を出さずにピンを3〜5メートルくらいオーバーしてもOKと割り切りましょう。
プロたちはアプローチを打つ前にグリーンの傾斜を見て、グリーン上のどの辺にボールを落とせばどのくらい転がるかのイメージ作りを必ずしています。そして出球の高さもイメージし、ショットの際は落とし場所に集中して打ちます。
アマチュアの人たちが距離感をつかめないのはピンしか見ないから。どのクラブを使って、どんな球でグリーン上のどの辺に落とせばグリーンの傾斜に乗ってピンに近づいていくか。こんな具合に飛んでいく球を映像的にイメージしましょう。その通り打てるかどうかは別にして、ショット前にアプローチのイメージ作りをする習慣づけが大事なんですよ。