PGAツアー激闘のマンデートーナメントを突破! “2度死んだ男”と “Mr.マンデー”

佐渡充高のテレビでは語れなかったPGAツアー

2020/12/08 ゴルフトゥデイ 編集部



ゴルフ番組やゴルフ雑誌ではあまり語られることのないトピックを、ゴルフジャーナリストやトーナメント中継の解説者として活躍する佐渡充高が取り上げ、独自の見解とともにお届けします。

GOLF TODAY本誌 No.582/123ページより

1度でもPGAツアー出場を果たすことは、プロゴルファーの夢。

今季第4戦目10月のサンダーソンファームズ選手権でもマンデー(月曜開催の4枠を争う出場権獲得試合)はヒートアップ! 一発勝負&ラストチャンスのマンデーは、元勝者も挑戦する熾烈な場。狭き門を突破し出場を果たした2選手が強く印象に残った。

トップ合格したのは自称「2度死んだ男」ジェイ・マクルーエン(40歳)。今回で13試合目。予選通過も4回となり63位だった。

17年10月7日朝、ジョージア州の自宅で子供とテレビを見ていた最中に突然倒れ心肺停止に。救急救命士の適切な対応で何とか命を留めた。が、救急搬送後に再び心肺停止。AEDで電気ショックを7回、心臓マッサージ等で蘇生した。その後ペースメーカー植え込み手術やリハビリを経てプロ競技に復帰できるまで回復した。

思い起こしたのはエリック・コンプトン(40歳)。2度の心臓移植手術から復帰し14年全米オープン2位、下部ツアー1勝と活躍する奇跡のプレーヤーだ。彼に初めて会ったのは20年ほど前のこと。今田竜二選手に会うためジョージア大学を訪れた際、チームメイトだった彼は自分の体調を考えて休み休み練習していた。
 
プロ転向後パーマー招待で再会した際は「つらいのは成績より大量の薬の服用だよ」と笑顔だった。

今は「ウィルス感染は僕にとって命に直結」と厳重対策で下部ツアーに出場中。
マクルーエンは今年1月下部ツアー出場時にコンプトンと同組に。ガッツあふれる姿に感銘を受け、よりポジティブに挑戦を続けている。