飛ばしたいなら、体重移動は使わずおヘソを回してバックスイング!!

三塚優子がレクチャーする「ドライバーの飛ばしテク」VOL.4 飛ばしのバックスイング

2020/10/10 ゴルフサプリ編集部



2011年の日本女子プロなどツアー通算4勝。屈指のロングヒッターとしても知られた三塚優子がドライバーの飛ばしのテクニックを親切レッスン。飛距離が出なくて悩んでいるゴルファーにとって最高のクスリとなること請け合いだ。第4回は飛ばしのパワーをしっかり蓄えるバックスイングのレッスン。

ゴルフのスイングをわかりやすくいうと、バックスイングは「貯蓄」で、インパクトは「解放」です。つまり、バックスイングは飛ばしのパワーを蓄える動作であって、パワーをどれだけ溜められるかが勝負なんです。

私がバックスイングでカラダのどこを意識しているかといえば「おヘソ」です。アドレスの姿勢を作ったら、おヘソの力でカラダの回転をスタートさせます。腕や手は使わないで、おヘソを回して上体とクラブを丸ごと回してトップのポジションへとクラブを上げていくのです。

「バックスイングでは左肩を回せとよく聞くけど…」と反論したくなる人も多いでしょうね。でも実際は左肩を一所懸命に回そうとするほど、バックスイングの動きが硬くなりやすいと思いませんか? 左肩を意識するから上体が力みやすく、かえって左肩の稼働域が制限されてしまうんです。

その点、おヘソを中心に、お腹をしっかり回す意識持てば、上体がリラックスして左肩がスムーズに回転します。左肩がアゴの真下におさまって捻転が深くなり、大きなパワーが溜められます。

バックスイングで体重を右足に乗せる意識はありません。バックスイングでお腹を右に回せばカラダの重心が右に移動するから、体重が自然と右足に多く乗ってくるだけという感覚です。簡単にいえば、アドレスの位置のままでお腹をクルッと回すだけ。カラダの軸を構えた位置にキープして回転する「一軸スイング」です。

飛距離を伸ばすにはバックスイングで体重を右足に乗せて、ダウンスイングで左足に体重を移動させてグイッと踏み込んでボールを打つというやり方もあります。左右の体重移動を使う「ニ軸スイング」ですが、大きなパワーを生み出しやすい反面、ミート率が低下しやすいのがマイナスです。私はミート率を重視したいので、右足への体重移動の意識がないわけです。

それに、「バックスイングで右ヒザをアドレスの位置のままにキープしましょう」とよくいいますけど、お腹でバックスイングすればスエーしようがないから、そんなこと考えなくていいんですよ。スエーしてしまうのはカラダを横移動しようとするからで、おヘソをクルッと回しながらクラブを上げていけば右ヒザは動きにくくなります。「バックスイングではとにかくお腹を回さないとダメ」というのが私の持論ですし、バックスイングがうまくいかないという人には、お腹の回転を推奨しています。