キュッと引き締まった太ももがスウェーを防止! 安定したスイングで飛距離を伸ばす‼
ゴルフで美BODY|ゴルフピラティス/第11回 股関節の内転筋・外転筋
スムーズでバランスいい効率的なスイングを手に入れるには、そのベースとなる身体作りや身体のメンテナンスが重要。そこで、おすすめしたいのが、ゴルフピラティスだ。
ゴルファーのために考案されたゴルフピラティスは、美的スイングの要となる身体作りに効果があることはもちろん、美しい姿勢作りやシェイプアップ効果、ケガの予防にもつながる。
今回は、股関節の内転筋・外転筋について紹介する。
股関節を支え安定した動きを可能にするために、股関節まわりにはさまざま筋肉や腱がついています。
股関節を曲げるための筋肉が「屈筋(くっきん)」、伸ばすための筋肉が「伸筋(しんきん)」、外側に回すための筋肉が「外旋筋」、内側に回すための筋肉が「内旋筋」、そして今日取り上げるのが、ももの内側を寄せる(脚を閉じる)ための筋肉「内転筋」と、ももを離す(脚を開く)ための筋肉「外転筋」です。
「太ももが太くなった」「ももの内側がプヨプヨしている」「内股気味」「よく脚を組んで座る」という人はいませんか? そうした傾向のある人は、太ももの内側にある内転筋が弱っていると考えられます。
普段、意識して使うことが少ないので筋力が落ち、たるみやすい部分なんですね。
内転筋がしっかり働かないので、不安定になった股関節を支えて身体のバランスを取ろうとするのが、太ももの外側の筋肉です。すると、太ももや脚に余計な筋肉がつき、どんどん太くなってしまいます。
椅子に座っている時、気づいたらダラ~っ両ヒザが開いていたり、O脚の原因になったりもします。
ゴルフでも、この内転筋は非常に重要です。
スイングの際に太ももの内側、つまり内転筋を利かせられないと、スウェーしてしまいます。テークバックでは右の内ももで体重を受け止め、ダウンスイングでは身体が左に流れないように左の内ももで力を受け止める。それには、股関節を内側に寄せる(脚を閉じる)働きを担う、内転筋が欠かせません。なお、スウェー防止には中殿筋も大切ですが、今回は内転筋に注目します。
太ももの後ろ側には、「ハムストリングス」という筋肉群がありますが、ハムストリングスが硬くなって縮んでいると正しい前傾姿勢をキープできず、スイングが不安定になることはご存じでしょう。
内転筋はハムストリングスとペアになって働くため、ハムストリングスの働きに影響します。内転筋が弱っていると、それを補おうとするハムストリングスに余計な負担がかかり、結果、ハムストリングスは本来の力を十分に発揮できなくなるのです。
「お尻がたれてきた気がする」という人は、外転筋が弱っているサインかもしれません。
外転筋はお尻の「中殿筋」「小殿筋」、太ももの外側を覆っている「大腿筋膜張筋」で構成されており、外転筋の柔軟性が高めて鍛えることで、ヒップアップ効果が期待できます。
外転筋が弱くなって働きにくくなると腰が不安定になり、アドレスが安定しません。身体の回転もスムーズにいかなくなり、スイングは不安定に。このままでは、いくら頑張って練習しても肩や腕がリキむばかりで、ますます手打ちになる可能性が高まり、思うような飛距離は出ないのです。
強くしなやかなスイングを手に入れるためにも、内転筋と外転筋の柔軟性を高め、両方をバランスよく鍛えていきましょう。
いずれも太ももの引き締めに効果抜群なので、美脚にもつながります。まさに一石二鳥なのです。