日本中のゴルフ工房を悩ませている大問題、知っていますか? 需要高騰・原材料不足・生産量低下のトリプルパンチ
ゴルフライターT島が切り込む!フィッティングショップだから分かるゴルフギア最新事情/第11回
ソーシャルディスタンスを保てるスポーツとして世界的に人気が高まっているゴルフ。その影響で特にアメリカのクラブ需要が増大しました。さらに、コロナ禍による工場の停止が重なり、スチールシャフトが不足するという大問題が発生。ゴルフライターT島氏が切り込みます。
写真提供/大蔵ゴルフスタジオ
大蔵ゴルフスタジオも含め、日本中のゴルフ工房を悩ませている問題があります。それはいったいどんな問題なのか。金子フィッターに聞いてみました。
「スチールシャフトがないんです」
詳しく話を聞くと、かなり深刻な状況です。コロナ禍で世界的にゴルフが注目を浴び、特にアメリカのクラブ需要が一気に高まりました。さらにコロナにより工場の停止が重なり、アメリカのスチールシャフトメーカーの在庫がなくなり、そこから日本のメーカーのスチールシャフトの需要が高まって、スチールシャフト大不足時代がやってきたのです。
需要の急激な増加、原材料の不足、コロナ禍での操業停止で生産量も落ちているというトリプルパンチ。T島も、あの一番人気なスチールがないと言う話は、昨年の終わりぐらいから出ていて、その影響で重いスチールシャフトが品薄と言う話は聞いていました。今年になって最大手の工場が一時生産停止し、世界中から日本のシャフトメーカーへ注文が殺到したとのこと。「重いスチールだけでなく、軽量スチールも欠品が増えてきています。もしかしたら年内は入らないものもあるようです」とフィッター金子のため息が。
「クラブメーカーさんは、ガッツリと自社のクラブ用の純正シャフトを押さえているようですが、カスタム仕様の納期はかなり乱れているようです。シャフト単体としての販売はさらに厳しいようです。新規オーダーをストップしたシャフトメーカーさんもありました。フィッティングしたお客様には大変申し訳ないのですが、おまたせする時間が長くなってホントに困っています」