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渋野日向子がQシリーズ・ファイナルで来シーズンの出場資格を獲得 やはり持ってる“最下位”通過の強運

2025/12/11 ゴルフサプリ編集部

渋野は来シーズンもアメリカが主戦場(写真は2025年The ANNIKA driven by Gainbridge at Pelican 撮影/Getty Images)

アメリカLPGAツアーの2026年シーズンの出場資格を争うQシリーズ・ファイナル最終日(9日=日本時間10日)は前日にサスペンデッドとなった第4ラウンドの残りが行われ、渋野日向子は6ホールを1バーディで回って24位タイ。25位までに与えられる前半戦の出場資格をぎりぎり“最下位”で獲得した。櫻井心那が10位。西村優菜も24位で出場資格を獲得した。

悪天候で競技短縮。6ホールだけだった最終日のバーディで生き残る

本来90ホール(5ラウンド)で争われる予定だったQシリーズのファイナルは悪天候で初日がキャンセル。その後も天候に悩まされ9日の予備日を使っても全日程を消化できないことから72ホール(4ラウンド)に短縮されました。

前日は全員が第4ラウンドをホールアウトできず、渋野は最終日に6ホールを残していました。

この時点での順位は22位タイ。25位タイまでが来シーズンの第1回リシャッフルまでの出場資格(プライオリティリストのカテゴリー15)を得られる状況で、ボーダーライン上でした。

「通過者」は全員がこっち “伸ばせるコース”を残していた幸運

ひとつも落とせない状況のプレーで、3ホール目だった6番パー5でバーディー。
これが大きく、終わってみればボーダーラインとなる通算5アンダーの24位で通過しました。

トータルスコアがタイの場合は第4Rのスコアがいい人。それも同じ場合は第3R→第2Rと遡ってスコアが良かった人がプライオリティリストで上位となるため、渋野は“最下位”扱いですが、通過は通過。
ここには幸運もありました。

Qシリーズ・ファイナルは本来、マグノリアグローブGCのクロッシングス・コース(CC)とフォールズ・コースFC)を2ラウンド(R)ずつ回り、上位者がCCで最終Rをプレーすることになっていました。

それが短縮されたことで、最終日は各選手が異なるコースを回っていました。
渋野が回ったのはCC。
これは偶然かもしれませんが、24位タイまでの31人は全員が第4RはCCを回っています。

第4Rがオーバーパーだったのは31人のうち、ひとりだけ。
パーが72のCCと71のFCで条件が若干違うとはいえ、FCを回っていた選手はオーバーパーが続出なので、渋野が伸ばしやすいCCを残していたのは、やはり“持っている”人。

渋野自身のスコアはCCが2日とも72でFCは68と69でした。
それでも、痺れる順位でCCでのプレーを残していたのは幸運だったといえるでしょう。

2026年は、どれぐらい出られる?

では渋野は2026年シーズン、どれぐらいの試合に出ることができるのでしょうか。

参考にしたいのが今シーズンの馬場咲希です。

昨年のQシリーズでは最終ホールにバーディーを奪って24位に入り込むという劇的な通過で出場資格を得た2025年は、5月の第1回リシャッフル(シード権を持たない選手による出場優先順位の更新。日本ツアーのリランキング)までに「フォード選手権」6位などでポイントを稼ぎ、「カテゴリー8」(今シーズンのトップ80)に昇格。優先順位を大きく上げました。

渋野は同じ時期に最高成績が44位。
昨シーズンも4連続予選落ちをしていました。

リシャッフルまでの成績が振るわないと、以後の出場機会が激減する可能性があります。
LPGAツアー本格参戦初年の2022年は序盤戦でトップ10が3回あっただけに、まずは春先にピークを持ってきて、年間の出場資格を確保させたいところです。

LPGAツアーが注目選手として紹介

Qシリーズ終了後、LPGAツアーは「注目選手」のひとりとして渋野を紹介しました。
これは英語で書かれており、特に日本に向けた記事ではありませんから、やはりメジャー(2019年「AIG全英女子オープン」)優勝の功績は偉大だということ。

トップ10は7位になった「全米女子オープン」の一度だけ。
ポイントランキング104位に終わった苦しいシーズンは、これで終わりました。

2026年シーズンは活躍して、「スマイリング・シンデレラ。アゲイン」の記事を読みたいものです。

(文/森伊知郎)

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