今シーズンの初メジャーで4位タイ!渋野日向子のパフォーマンスに見る今後の展望

2022/04/08 ゴルフサプリ編集部 レックス倉本



米女子ツアー「シェブロン選手権」の2日目に猛チャージをかけて66、しかし3日目に大失速、そして最終日に驚異的な底力を発揮し、またも66を叩き出して結果的には4位タイ。渋野日向子選手の今季メジャー初戦は素晴らしい出来でした。

写真/Getty Images

なぜか渋野が活躍すると、いつも以上にワクワクしながら試合を観戦してしまう。彼女の天真爛漫な性格以上に、波に乗った時の爆発力が尋常ではないからだろう。

結果的には、途中に独走状態を作って優勝したカプチョとは4打差、2位のジェシカ・コルダとはわずかに2打差。結果から見ると、渋野選手の3日目の失速は勿体なさすぎる。

せめて77が74だったら、もう少しラウンド中に切り替えられて立て直せていたら、もっと違った展開になっていたはずだ。優勝を目指す選手に77という大叩きはあまりにも痛すぎた。

3日目にスコアを崩した最大の要因は、ショートゲームに尽きると思う。たしかにショットの調子は悪く、後手後手に回る展開だった、それでも10ホールでは、パーオンを果たしている。残りの8ホールでグリーンを外した計算だが、パーをセーブできなかったのが5ホール、その中には2番ホールのチップインバーディもあるので、いかにグリーン周りでの取りこぼしが多かったが分かる。

今年の今週までのデータをおさらいしても、Tee to Greenは13位、セカンドショットApproachは2位。しかしながら、Around Green(ショートゲーム)は105位。
データ通りの内容が3日目の失速に繋がってしまったとも言える。

このショートゲームの数字は今年中に劇的に改善されるのか?

答えはNOと言わざるを得ない。ショートゲームのスキルアップには即効性のある処方薬が、残念ながらないのである。そして、アメリカツアーを転戦する上では様々な種類の芝からのテクニックを覚える必要がある。毎週毎週の地道な積み重ねでしかスキルアップの方法はなので、当然時間はかかる。しかし、渋野選手はこのチャレンジに真っ向から向き合い、克服するのではないだろうか。