普通に“吊るし”で売ればいいのに!取扱店限定モデル『B3 SD ドライバー』は弱きを助けるぶっ飛びドライバーだ

ブリヂストンスポーツの『B3 SD ドライバー』をコースに持ち込み、ロマン派ゴルフ作家が検証する!

2022/06/26 ゴルフサプリ編集部 篠原嗣典



ブリヂストンスポーツの『B3 SD ドライバー』

『B3 SD ドライバー』は、フェースはチタンだが、それ以外は一体構造のカーボン。非力なゴルファーを助けられるか? コースに持ち込んで、その真相をレポートする。

撮影/篠原嗣典

ブリヂストンスポーツは、2022年7月29日に『B3 SD ドライバー』を発売する。
取扱店限定モデルで、フィッティングを受けて購入することを前提としている純正でも細かく選択が出来るようになっている。

“第3の「B」、現る”ということで、昨年発売された『B1 ドライバー』、『B2 ドライバー』に続く、新しいドライバーである。

前モデルの2本のドライバーは、飛距離性能が優れているドライバーだった。
ブリヂストンスポーツが発売してきたドライバーは、この数年、飛距離よりも安定性が優先されているようなイメージがあったが、久しぶりにトップレベルに飛ぶドライバーの出現に興奮した。

しかし、『B』シリーズは、かなりパワーがあるゴルファー向けにチューニングされていて、ヘッドスピード40m/sの僕には少しオーバースペックだと残念に思っていた。

『B3 ドライバー』は、二種類が発売される。
『B3 SD ドライバー』のSDは、ストレートドライブの略。『B3 DD ドライバー』のDDは、ドロードライブの略。
今回取り上げる『B3 SD ドライバー』のコピーは、“軽量設計でスピードUP ブレずにまっすぐ飛ばせる”である。


軽量設計といえば、パワーヒッターではなく、一般的なゴルファーが飛ばすためのハウツーである。ヘッドスピード40m/sでも期待は高まるのである。

『B3 SD ドライバー』の特別なテクノロジーは、「カーボンモノコックボディ」だ。
通常のドライバーも、ヘッドの大部分はカーボンで出来ているが、どれも骨組みを金属で作って、それを覆うようにカーボンを貼り付けている。
『B3 ドライバー』は、骨組みなしなのだ。カーボンだけの一体構造で作られている。
見た目ではわからないが、この技術は、国産メーカーだからこそのカーボンの最高技術なのだ。

骨組みがないだけで、40グラムの重量を余らせることに成功して、『B3 SD ドライバー』は、その全てをヘッド内部の後方の中央に設置した。
このような構造で、かつ、フェースと最後方だけに大きな重量があるドライバーは、未知のクラブだ。

『B3 SD ドライバー』には、「New SP-COR」や「チタンフェースの薄肉化&軽量化」などのブリヂストンスポーツが誇るすでに実績があるテクノロジーも、進化させた上で搭載されている。

また、カーボン一体構造のヘッドにも「ブーストパワーテクノロジー」が採用されている。クラウンは、薄肉エリアを配置して低剛性化して、ソールにリブを追加して高剛性化することで、高初速・高打ち出しで、飛距離性能を高めるというわけである。

『B3 SD ドライバー』は、ヘッドだけではなく、シャフトでも軽量化をしています。
「TENSEI BS Red 40」は、40グラム台の軽さで、SRとRフレックス。
「TENSEI BS Black 40」は、40グラム台で硬いシャフト。(Sフレックスのみ)
「TENSEI BS White 50」は、50グラム台で、軟らかいシャフト。(Rフレックスのみ)

今回は、個人的な好みでシャフトは、「TENSEI BS Black 40」、ロフトは10.5度が標準だが、特別注文の9.5度を選んだ。

テーラーメイドのステルスは、カーボンフェースで2022年を代表する大ヒットドライバーになっている。
二匹目のドジョウを狙って、次々に出てくるカーボンという言葉の大合唱で耳が痛い。

『B3 SD ドライバー』は、それらとは、根本的に違うのだ。
カーボン一体構造のモノコックボディは、様々な工業製品で、異次元の高性能を発揮しているからだ。
ブリヂストンスポーツが、何の根拠もないまま、そのテクノロジーを搭載するわけはない。

『B3 SD ドライバー』をコースに持ち込んで打つのが楽しみになった。